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» 2017年03月21日 15時58分 UPDATE

まだ明らかになっていない謎も 今夜最終回のドラマ「カルテット」ストーリーを振り返る

【ややネタバレ注意】最終回が気になって1週間ずっと“みぞみぞ”してた。

[Kikka,ねとらぼ]

 大人の恋とサスペンスを描くTBSのドラマ「カルテット」が今夜最終回を迎えます。真紀のいなくなったカルテットドーナツホールはどうなってしまうのか――。気になる最終回を前にストーリーや伏線を振り返ります。


カルテット 今夜が最終回のドラマ「カルテット」

以下、これまでのストーリーに関するネタバレが含まれています。ご注意ください。

 ストーリーは軽井沢の別荘で共同生活をする30代の男女4人を中心に描かれており、毎週ちりばめられる謎を追うサスペンス要素と、シェアハウスでの恋模様を描く恋愛要素がうまく絡み合い、ミステリー仕立てのラブストーリーになっています。

ストーリーのテーマは不可逆? から揚げレモンに隠された秘密

 バイオリン奏者の巻真紀(松たか子)、チェロ奏者の世吹すずめ(満島ひかり)、ビオラ奏者の家森諭高(高橋一生)、バイオリン奏者の別府司(松田龍平)は、アマチュアの演奏家。ある日、偶然カラオケボックスで知り合った4人は意気投合し、弦楽四重奏の「カルテットドーナツホール」を結成することに。

 その後、真紀は夫が失踪していること、すずめは幼少期に超能力少女として詐欺に加担させられていたこと、諭高は謎の男に追われていること、司と真紀が出会ったのは偶然ではなかったことなど、全員が何らかの事情を抱えていることが明らかになりました。

 第1話から第5話までの第一幕では、真紀が失踪中の夫・巻幹生(宮藤官九郎)を殺したのでは――、という疑惑がストーリーの主軸。真紀の義母にあたる巻鏡子(もたいまさこ)がチェロの路上演奏していたすずめに、真紀の身辺を探らせるなどハラハラの展開が続きます。

 一方で第1話から挟み込まれていた小ネタも話題になりました。理屈っぽい諭高はから揚げに無断でレモンをかけたすずめと司に激怒。「から揚げ、洗える? レモンするってことは不可逆なの。二度と元には戻れないの」と熱弁し、SNSでは賛否両論が巻き起こっていました。

 SNSでは「なぜあのシーンにそんなに時間をかけるのか」など演出に否定的な意見も見られた「から揚げレモン論争」でしたが、幹生の失踪にレモンがかけられたから揚げが関わっていたことが発覚すると、見事な伏線回収と話題になりました。

 このようになんでもないようなセリフやしぐさなどに、とんでもない伏線や秘密が仕込まれているのは、本作の脚本を担当している坂元裕二さんならでは。またこれまでの傾向から、もう終ったと思わせる伏線をさらに掘り下げる可能性もあるので、最終回までこの「から揚げにレモン」=「不可逆(二度と元に戻せないさま)」は何らかのフックになる可能性があります。

鏡の国のアリスだった有朱

 カルテットの面々以外にも注目を集めているキャラクターがいます。ドーナツホールのメンバーが定期的に演奏を行うライブレストラン「ノクターン」のアルバイト店員・来杉有朱(吉岡里帆)です。元地下アイドルという有朱は、可愛らしい容姿とは裏腹に人の心をもてあそぶ様な性格で、周囲を振り回します。

 第7話ではカルテットのメンバーが暮らす別荘に侵入した有朱。真紀のバイオリンを盗み出そうとしたところで、幹生と鉢合わせてもみ合いになり、幹生はとっさに有朱を突き落としてしまう――というストーリー展開でした。

 息をのむ展開に衝撃を受ける視聴者も多い中、一部の視聴者は「巻き戻し演出」について考察。オープニングからエンディングテーマ「大人の掟」がかかったり、死亡したとしたと思われていた有朱がストーリー中盤で生き返り(本当は気を失っただけだが幹生は死んだと思い込んでいた)、車をバックで運転して来た道を帰る有朱など、とにかく巻き戻った様な演出が特徴的でした。さらに幹生と再会した真紀はその後つかの間の夫婦に戻った後、離婚。結婚前の状態にまで巻き戻ったのではないかとする考察や、時間軸がズレているのではないかとする推測もされ、その後公式が時間軸ズレてる問題について否定する事態になりました。

 この有朱というキャラクターについて吉岡さんは自身のブログで、「坂元裕二さんが下さった“来杉有朱”という役は、某お国のアリスと通ずる部分が多々あります」と告白しています。これはこれまで有朱が何気ないシーンで行ってきた「すずめとのお茶会」「ウサギのケーキを目をつぶしてから食べる」「鍵を開けて落ちる」などの行動に基づいたものとのこと。

 またやたらと階段のへりなど高いところに座る諭高がハンプティーダンプティで、すぐに眠ってしまうくせがあり、演奏中には白い衣装を着用するすずめを白の女王、演奏時には赤い衣装をまとう真紀を赤の女王と仮定すれば「カルテットの世界そのものがふしぎの国のアリスなのではないか」との考察も可能です。

カルテット最終回に残された謎

 最終回直前の第9話では真紀のもとへ富山県警の刑事・大菅直木(大倉孝二)が現れ、実は真紀の本名が「山本彰子」であったことが発覚しました。

 10歳の時に母親を事故で亡くしたという真紀は、事故後母親の再婚相手である義父と暮らしていたものの日常的に暴力を振るわれていたこと。度々家出を繰り返すも母親の事故の賠償金の受取人となっていたため、連れ戻されていたこと。なぜか過去に「早乙女真紀(真紀の旧姓)」の戸籍を300万円で購入し、その後行方不明となっていたこと。真紀の失踪直後に義父が心不全で亡くなっていたことなどが明らかになりました。

 大菅によると、真紀の母親が命を落とした事故で加害者となったのは、12歳の男子中学生。弟が生まれる病院に急いで向かっていた中学生は、真紀の母親と接触。12歳で人を殺してしまった中学生の家族は家も職も失って一家離散状態となり、中学生は誕生を楽しみにしていた弟と一緒に暮らすこともできなかったとのこと。しかし、真紀の義父は真紀が失踪するまで12年間に渡って賠償金を請求し続けていました。

 真紀が義父を殺したのではないかと疑う刑事・大菅に対して、勾留中の幹生は「真紀ちゃんはあなたに疑われるような人じゃないですよ」ときっぱり否定。真紀が戸籍を買って失踪したのは「(加害者側への)賠償金の請求を止めるためだったのではないか」と推測しました。

 第9話の終盤、すずめに愛用のバイオリンを託し、警察の任意同行に応じた真紀。別荘には真紀以外のドーナツホールのメンバーが戻り、すずめはお米を研いで料理を作ります。これは第3話で真紀が口にした「泣きながらご飯食べたことある人は生きていけます」という言葉を体現しているようにも見えました。

最終回の予告にも小ネタ

 そしていよいよ今夜に迫る最終回。第9話の本編終了後に流れた予告では、第1話で撮影した写真をバックに「ドラゴンクエスト」のテーマが流れ、「真紀は警察に行った。カルテットドーナツホールはバラバラになった。それから1年後…」というドラクエ風テロップが流れました。

 これは第1話でカルテットのメンバーがショッピングモールで演奏した初めての楽曲。予告編でもしっかりと小ネタが生かされています。

 また公式サイトに掲載されている予告編では「音楽を趣味にするタイミングが向こうから来たんです(諭高)」「もうあの中には戻っちゃ行けないのって(真紀)」というセリフとともに、「一年後、それぞれの道へ――」というテロップが表示されました。


 真紀は義父を殺したのか――、そしてドーナツホールは再び4人で活動できるのか――。まだ隠されている謎があるのかも注目のカルテット最終回は、今夜22時から放送です。


カルテット 最終回が気になって“みぞみぞ”する

(Kikka)

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