「透けちゃダメなものを、あえて透けさせた」 BANDAI SPIRITSがたどり着いた「常識外れのプラモデル」開発秘話(前編)(1/4 ページ)
「『プラモデルにできること』を広げたい」。
3月28日の発表以来、大いに話題を集めているBANDAI SPIRITSの新たなプラモデルシリーズ、「Figure-riseLABO」(フィギュアライズラボ)。「これまでのフィギュアやプラモデルでは実現できなかった表現を研究し、実現に向けて進化させていくプロジェクト」と銘打ち、価格や商品内容や表現において、プラモデルとフィギュア双方の特性を併せ持ったキットを展開していくという。その第一弾が、「ホシノ・フミナ」である。
第一弾キットの研究テーマが「肌」。皮膚の表層となる肌色のプラスチックの層の下にピンクやオレンジの芯の部分をインサートし、芯の色を透けさせることで、まるで塗装したかのようなグラデーションのある肌表現を部品段階で施すというものだ。
つまり「塗らなくても、パーツを切り取って組んだだけで、市販の塗装済み完成品のようなキットが完成する」という商品なのである。発表時に話題を集めたこのキットが、5月10~13日開催の第57回 静岡ホビーショーでいよいよユーザーにお披露目される。
そこで今回は、静岡のバンダイホビーセンターを訪問。Figure-riseLABOの企画担当である西村悠紀さんと、設計担当である山上篤史さんにお話を伺った。
フミナ先輩のキットには、言うのは簡単ながら実現までに膨大な時間がかかった肌表現の苦労、BANDAI SPIRITSならではの発想とその根幹にある技術、そして「プラモデルにできること」を広げたいという情熱が複雑に絡まりあっていたのである。
そもそも、なんでこんなことをやろうと思ったんですか?
――いきなりの質問なんですが、このFigure-riseLABOというシリーズが誕生するきっかけは、どのようなものだったんですか?
西村:最初に前提について話すと、われわれが年々「何か新しいことをできないかな」と考えるのは通常業務なんです。Figure-riseLABOの一段前として存在していたのが「Figure-riseBust」(フィギュアライズバスト)というシリーズなんですけど、これもそういう試行錯誤から生まれた商品です。この時は塗装済みフィギュアでしかできなかったようなキャラクター表現を、気軽にプラモデルで作れないかと思って始めたんです。
――組み立て式の高精度な女の子の半身像、という商品形態でしたね。
西村:それを何個も出してきたんですけど、その中で「このシリーズのゴールって何だろう?」と考えると、やっぱり色が塗ってある完成品フィギュアなんですよね。
昔はバンダイでもラムちゃんとかガンダムのキャラクターのプラモデルを出してたんですけど、もうちょっと時代が経つと出来が良くてそれなりに価格も安いPVCフィギュアが市場的にメインになってしまったんです。で、そういう「出来が良くて買いやすい」という方向にプラモデル側からアプローチできないかなと思ったのが、Figure-riseLABOを始めた理由ですね。
――内容面でPVC製の完成品に迫れるようなプラモデルを出せないかという話になったわけですか。
西村:そうです。プラモデルである以上、塗装されている完成品には表現の面でかなわない部分があるわけです。ゲート(※)の跡や肌の色とか……。そこを改善したいという考えがあって、アニメみたいな質感にするにはどうすればいいかという企画を何個も検討してたんですよ。その中で上がってきたのが「肌の色を成形段階で再現することで、より高みを目指せないか」という案で、それならできるんじゃないかと。
※ゲート:プラモデルの部品が周囲の枠とくっついている、一段細くなっている箇所。組み立ての際に切り離す必要があり、ここの断面を綺麗に処理すると見栄えがよくなるとされている
――「プラモデルであること」が根底にあったんですね。
西村:そうですね。今回はプラモデルでできるフィギュア的な成形の技術を追求したかった。「Figure-riseLABO」というシリーズ名をつけたんですけど、やっぱりフィギュアが作りたかったわけではなくて、プラモデルの成形技術を深めて進化させたくて、その出力結果がキャラクターのプラモデルという形になったという順番です。この先未来に向けてずっとみんなにプラモデルで遊んでもらうためには、技術はもっと高めていかなくてはいけないので。
――あ~、だから「ラボ」だったわけですか。
西村:新しい技法を開発して、開発しただけではなくてやはり商品としてのアウトプットが必要です。「今回の研究結果のアウトプット」という形でこのフミナ先輩が生まれたというのが、企画側の意図ですね。「フミナ先輩のフィギュアがほしかった」とか「女の子のフィギュアが作りたかった」というわけではなくて、技術を高めていく流れの中で生まれた出力物という感じです。
――あくまでトライアルの結果なわけですね。
西村:「ラボ」のシリーズ名はそういうコンセプトを分かりやすく伝えるためにつけたものなんですよ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
100万円の“錦鯉”を自宅の池に入れたら…… 「おかしいでしょ」3日後、まさかの事態に「鯉は難しい…」「信用が大切ですね」
「驚異的な価格に驚き」 ワークマンの2900円“雨用パンツ”に感動の声 「恐れ入ります」「買って大正解」
自宅の犬小屋に住み着いた野良猫、1年後の姿に「泣いた」と大反響 それからどうなった?現在の様子を聞いた
洗濯機掃除のプロ「まさか洗剤をこうやって入れてませんよね?」 解体してみると……衝撃の比較結果に「目からウロコ」
ずっと母が髪を切っていた青年→入学式前に人生初の美容室 「えええーーー!!」一気の“垢抜け”が130万再生「これは惚れてしまうよ」
無地Tシャツに透かし模様の生地を縫い付けると…… 春夏にぴったりな“まさかの完成品”が300万再生 「うわあ、素晴らしい」【海外】
薪ストーブから出た“不要な灰”→隣の夫婦にあげたら…… “まさかの結果”に「こういうのが日本」「まさにわらしべ長者」
松屋が、松屋を……! エイプリルフールに企業公式の投稿が続々→“楽しいウソ”に「コレは笑える」「素敵なコラボ」【エイプリルフールまとめ】
「閉園後のディズニーで迷惑行為」 小中学生から人気のYouTuberに批判の声殺到→謝罪「おもしろい動画を撮ろうとしたあまり……」
生まれたばかりの息子を見つめるパパとママ→15年後…… “まさかの現在”に3200万再生の反響「え!」「二度見した」【海外】
- 福袋に入ってた“定価3万円”の高級魚を大事に育てたら…… 「やりやがったな」涙する結果に「すごい」「ほんと感動」
- 「日本人だけが感じる絶望」 職場に置かれたドーナツ → “抹茶味”かと思いきや…… “まさかの事実”に反響「怖くて泣いちゃった」「笑いました」
- 自宅の犬小屋に住み着いた野良猫、1年後の姿に「泣いた」と大反響 それからどうなった?現在の様子を聞いた
- 「全てが完璧」 無印良品の“1990円バッグ”に称賛続出 「やっぱりこれ」「文句なし」「使い勝手抜群」
- ペットショップで売れ残っていた5万5000円の柴犬→お迎えして半年後…… “一目瞭然の姿”が240万表示「うるってなった」
- “有吉弘行も大ファン”の「伝説の女装愛好家」が死去 亡くなる2日前に「志半ばにして逝きますが燃え尽きる思い」とメッセージ
- 普通のクリップを2つつなげるだけで…… あると助かる“便利グッズ”に大変身 「マジで!」「素晴らしいアイデア」【海外】
- 皇后さま、服から靴まで「ロイヤルブルー」 天皇陛下のネクタイとの“おそろいコーデ”
- 「大当たりでした」 ユニクロ新作“9990円アウター”が売り切れラッシュの大反響 「今までと全く違う」「大切に着たい」
- 「これはうれしい」 引っ越しのあいさつでもらった手土産、開封したら…… “センス抜群の中身”に「参考にしたい」
- 【べらぼう】“問題のシーン”、「子供に見せられない」 身体張った27歳俳優へ「演技やばくない?」
- 「恩師ビックリするやろなぁ」 中学3年で付き合い始めた“同級生カップル”が10年後…… まさかの現在に反響
- 「本当に迷惑」 宅急便の「不在連絡票」と酷似のチラシが物議…… ヤマト運輸「配布中止申し入れ」
- 「うそでしょ!?」 東京ディズニーランド、“老舗”レストランの閉店を発表 「とうとう来てしまったか」「いやだああああ」と悲しみの声
- 雑草ボーボーの運動場に“180羽のニワトリ”を放ったら…… 次の日、まさかの光景に「感動しました」「すごい食欲」
- 40歳・女性YouTuber「18年間、脇毛を処理していない」→“処理しない理由”語る 「脇のみならず……」
- コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
- 息子の小学校卒業で腕を組んだ34歳母→中学校で反抗期を迎えて…… 6年後の姿に反響 「本当に素敵!」「お母さん、変わってない!?」
- Koki,、豪邸すぎる“木村家の一室”がウソみたいな広さ! 共演者も間違えてしまうほどの空間にスタジオビックリ「コレ自宅!?」「ちょっと見せて」
- 使わない靴下をザクザク切って組み合わせると…… 目からウロコの再利用法が2500万再生「とてもクリエイティブ」【海外】