老舗文房具店、7年間運用のFacebookアカウントを削除 「残念ながらFacebookの個人データ活用方法に賛同できないため」

老舗文房具店の決断。

» 2018年05月16日 16時45分 公開
[福田瑠千代ねとらぼ]

 銀座の文房具店・伊東屋は5月14日、7年間運用を続けてきた公式Facebookのアカウントを16日をもって終了すると発表しました。Facebookから不正に流出した最大8700万人の個人情報が米選挙戦に不正利用されたスキャンダルを受けてのものと見られます。


 伊東屋は公式Facebookで「残念ながら、Facebookの集めた個人データの活用方法に伊東屋として賛同できないために、終了を決断いたしました」と、アカウント終了の理由を説明。これまでFacebook上で発信してきた内容は今後公式サイトやTwitterで知らせていくとのこと。


 同社のTwitterアカウントのフォロワー数は6600人であるのに対し、Facebookのフォロワーは5万人弱。数倍ものフォロワー数を誇るFacebookを切り捨てるのは企業として大きな決断だったはずです。

 ねとらぼでは決断の経緯や、Facebookに賛同しかねる具体的な部分について伊東屋に取材を申し込みましたが、「今現在、弊社よりお答えできることは全て昨日アップいたしましたFacebook上のコメントのみとなります」とのことでした。

 Facebookの個人情報流出スキャンダルは3月中旬に明らかになったもの。英ケンブリッジ大学の教授が2013年に性格診断アプリで入手した個人情報を、データ分析会社ケンブリッジ・アナリティカに提供。データは2016年の大統領選挙でトランプ陣営のために流用されました。

 Facebookは当初、データを横流しした大学や不正使用した企業側に責任があるという態度を取り、個人情報を管理する立場の認識が希薄だとして大きな批判を浴びました。その後、FacebookのCEOマーク・ザッカーバーグ氏が米公聴会に出席し「大きな誤りだった」と自社の非を認め、全面的に謝罪。EUで5月25日に施行する従来より厳しいプライバシー基準「一般データ保護規則(GDPR)」をEU以外でも(一部内容を除き)順守すると発表するなど、対応を進めています。


 このようにFacebookはユーザーの個人情報の取り扱い方法について改善の意思を見せてはいますが、運用の透明性が不十分だとの声も根強いのが現状。伊東屋の対応に対し、Facebookでは終了を惜しみつつも理解を示す声が多く寄せられています。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」