たかが椅子、されど椅子。身近にあるものほど、その潜在的な可能性には気付きにくいもの。ねとらぼがお送りする「世界のおもしろシリーズ」第1弾は「椅子」がテーマ。前編では巨大なスニーカー椅子から目を疑ってしまうトリックチェアまで、世界中の面白い椅子を集めてみました。
椅子の定義を考えてみよう



左から、「椅子のような靴」「靴のような椅子」「椅子ときどき靴」
まずは、「椅子って何だろう」という視点から。女性が履いているハイヒール(写真左)を見ると、椅子の形をしています。椅子の形をしているだけで、靴です。逆も見てみましょう。VansのスニーカーSK8-HIが椅子になってしまいました。(写真中央)。見た目は巨大な靴ですが、履けません。その代わり、座れます。椅子の形をしているのに靴だったり、靴の形をしているのに椅子だったり、複雑ですね。
どっちでもいいよ! と思ったのか思わなかったのか。椅子と靴を両立させようと「無茶しやがって」な挑戦をする方もいました(写真右)。
よい子のみんなは真似しちゃだめだよ!
座れるものがすべて椅子? 机も座れるから椅子? うーん。椅子の定義ってなんだろうという疑問が頭をよぎってきたあたりで、今度は本と椅子が手を取り合ったようです。



左から、「本棚が合体した椅子」「椅子が合体した本棚」「本も積もれば椅子になる」
椅子に本棚を合体させてしまえば、収納スペースも確保できるし、取りに行く手間も省けるというズボラなアイデア(写真左)。良いと思います。収納スペースが全然足りないよという本の虫なあなたには日本人デザイナー安達さくらさんのデザインした本棚(写真中央)がオススメ。照明までついて、本に囲まれる夢をかなえることができます。
棚とか椅子とか本以外のパーツはいらないよ! という人には本で作った椅子(写真右)を紹介します。見た目そのままですが、本を積み上げて椅子みたいな形になりました。でも、実はウレタンでできているため、積まれた本は読めません。これを参考に自分で積んでみるのもいいかもしれません。
トリックアートな椅子たち
今度は不思議な椅子たちを見ていきましょう。



左から、「空中に座れる椅子」「遠くから見たら板、近くから見たら椅子」「4分の1の椅子」
3つの輪っかに囲まれて空中浮遊している女性――ではありません(写真左)。白いひものようなものが張られ、そこにふわっと座ることができる仕組みです。ハンモックのような座り心地でしょうか。
中央の写真はデザイナー佐藤オオキ氏のサイト「nendo」で紹介されている「thin black lines」と名付けられた作品集。最初の椅子は観る角度によって1枚の板に見えます。ほかに空中浮遊しているように見える椅子「fadeout-chair」も紹介されています。
編集部で話題になったのがデザイナー、ピーター・ブリストル氏の作品「Cut Chair」(写真右)。4本ある脚は、よく見ると3本が途中で切断されており、つながっているのは1本だけ。いったいどんなトリックなんだと議論を呼びましたが、答えはこちらで紹介されています。そのまんまでした。
最後は……空気イス、でしょうか……? それにしてはずいぶん座り心地がよさそうです。編集部でもいくつか検討されましたが、真相は分からずじまいです。皆さんは分かりますか?
後編に続きます。
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