スマホなどの普及でタッチインタフェースはすっかり馴染み深いものとなりました。一方で、手をかざして操作する3Dモーションコントローラー「Leap Motion」がメディアに取り上げられたりと、新たな直感的インタフェースの登場にも注目が集まっています。
そんな中、電気通信大学大学院情報システム学研究科の小池研究室で、“お風呂インタフェース”とでもいうべき水面利用型インタフェース「AquaTop Display」が研究されています。

お風呂でスマホやタブレットを使おうとすると、両手がふさがるし何かと面倒……ならば、水面そのものがタッチパネルディスプレイになればよいのでは――AquaTop Displayは、そんな着想から生まれました。プロトタイプでは、入浴剤で白くした水面にプロジェクターの映像を投影。さらにKinectを活用してユーザーの手の動きをとらえ、画面の操作を可能にします。

乳色の水面は、スクリーンの役目を果たすだけでなく、Kinectからの赤外線も反射します。そのためKinectは水面の深度を把握し、また水面から現れた手や指を明確に感知します。この仕組を使い、水面から指を出すことでタッチパネルのような操作性を実現したのが今回のAquaTop Displayです。
例えば、水面に投影されたアイコンの下から指を1本出せば、アイコンをドラッグできます。指を2本出して動かせば、ピンチ操作が可能。また、水面上での手のジェスチャーも検知可能で、手の動きに合わせてアイコンが水の中を流れるように移動したりします。さらに、動画ファイルのアイコンを水面ごと両手ですくって、動画プレーヤーのアイコンにかけると再生が始まるといった、液体ならではの操作方法も取り入れられています。

ゲームインタフェースとしての使い方も研究されており、指や手でさまざまに操作できるデモゲームを遊ぶ様子も動画で紹介されています。こんなことができるお風呂がもし実用化されたら、すごく楽しそうです。子どもたちの入浴時間がグンと長くなっちゃうかもしれませんね。


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