映画「ゼロ・グラビティ」のメイキング映像(字幕付き)が1月11日に公開されました。アルフォンソ・キュアロン監督はライトボックスと名付けた特殊装置や俳優を吊るすためのワイヤー装置などを使って、無重力状態の宇宙を表現。4年半かけて映画を完成させたそうです。その“撮影マジック”をご紹介しましょう。
同作は、地表から60万メートル上空の宇宙が舞台。突発事故によってスペースシャトルが大破し、船外活動中だったメディカルエンジニアのライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)と宇宙飛行士マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)は宇宙空間に放り出されてしまいます。漆黒の闇で2人をつなぐのは、たった1本のロープのみ。NASAとの交信も絶たれ、残った酸素はわずか……という絶望が襲いかかります。

筆者は実際に映画館で3Dで鑑賞しましたが、とにかく臨場感がすごかった! 無重力のなかでもがく登場人物たちを見ていると自分も本当に宇宙にいるような感覚になり、最後は息苦しくなりました。誰か私に酸素をくれー! と叫びたくなります。そんな擬似宇宙体験ができるゼロ・グラビティ。もちろん宇宙でロケをしているわけではなく、地球上で撮影しているのですが、その方法がユニークです。
まずは宇宙空間での光を再現するため、ライトボックスと名付けた特殊装置を開発。6(高さ)×3(幅)メートルの箱型壁面に4096個のLEDライトを取り付け、地球の反射や太陽など、あらゆる角度からの光源を作り出しました。俳優は12本のワイヤーで吊るされ、操り人形のように動く仕組み。それをロボットアームを応用して作られた小型カメラでさまざまな角度から撮影していきます。サンドラ・ブロックは5カ月間訓練し、装置の張力を感じさせず演じられるようになったそうです。





劇中のスペースシャトルや国際宇宙ステーションの外観・内部はほぼCGで作られたバーチャルセット。宇宙飛行士が使う小道具からボトル1本に至るまで、NASAからの提供資料をもとに再現し、金属の腐敗具合など細部にもこだわりました。宇宙服もCGで再現しているそうですよ……! 公式サイトやYouTubeでは予告編が公開されているので、メイキング映像と見比べてみてください。

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