10月7〜11日開催の「CEATEC JAPAN 2014」。東芝ブースへ入ったら、受付嬢のアンドロイド「地平アイこ(ちひらあいこ)」さんから手話付きであいさつされた。肩にやっとかかるくらいの黒髪に白い肌、口元をやんわり動かしながら落ち着いた声で案内する、清楚系の方だった。

地平アイこさんです。黒目が大きめです
アイこさんは、東芝が福祉・ヘルスケア分野などでの活用を目指して開発したコミュニケーションロボット。産業用ロボット分野の技術・ノウハウを活かした動作アルゴリズムによって、43カ所の駆動装置が滑らかに動き、おじぎや簡単なあいさつ、手話などを行う。

目を細めたり、顔を傾けたりするアイこさん。二重です
従来の手話するロボットは腕だけのものが多かった。東芝は親しみやすさにもこだわり、自然な動きをもった上半身を設けることに。エーラボと大阪大学の表情づくりの技術を組み合わせ、肌の質感や目の動きなども人間らしくした。滑らかな動作には、芝浦工業大学と湘南工科大学のモーションセンサーを応用した動作教示技術とロボット駆動技術も用いられている。

人差し指だけ出したりと、複雑そうな動きの手話も行っていました
アイこさんは受付カウンターから、「ご来場いただきありがとうございます」と話しながら、左腕に右手をすとんと下ろして「ありがとう」と手話してくれた。手話のパターンはプログラミングすることで増やせる。まだ一方的に話すことしかできないが、同社の画像認識技術や音声認識技術などを組み合わせ、相手の手話を認識するといった双方向性のコミュニケーションを可能にしていくそうだ。
東京オリンピック開催の2020年には、高齢者・認知症患者の話し相手、手話ロボット、高齢者の見守りロボットといった活用を計画中。まずは2015年度に受付窓口や展示会の案内係用ロボットとして実用化を目指す。
なおITmedia Lifestyleの取材によると、独身とのこと。

6年後までにアイこさんと会話できるかも?
(黒木貴啓)
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