人気イラストレーター・岸田メルさん(以下メル先生)主催のイベント「岸田メルひとりぼっちの冬コミin東京」が1月22日、阿佐ヶ谷ロフトAで開催されました。印刷トラブルにより冬コミで新刊を出せなかったメル先生が、「せっかくなので自分で自分だけの即売会を開きます!」と企画したもの。
「目立ちたがりやだと思ってるんだけど、意外と自分のことを語る機会ってないんです。今日は岸田メルが主役なんです」とメル先生。イベントでは自身の経歴やネットで有名な「仮装」の裏話などが語られましたが、なぜかそれ以上に盛り上がったのが「アイドルトーク」。ファンの間ではわりと有名ですが、メル先生、実はかなりの“ドルオタ”なのだそう。

阿佐ヶ谷ロフトAで行われた「ひとりぼっちの冬コミin東京」
メル先生はいかにしてドルオタになったのか?
以前からアイドルのCDジャケットや衣装デザインを手がけていたメル先生ですが、本格的なやドルオタになったきっかけは、昨年ミスiDの選考委員を引き受けたことだそう。当時知り合った人たちが、軒並みものすごいドルオタだったことからすべては始まりました。

ドルオタになった理由について明かすメル先生
「さよならポニーテールのレコード会社のディレクターがすっごいアイドルオタクだったんですよ。他にも当時、なぜか急にアイドルオタクがまわりにいっぱい出現して、俺もここまで行かなきゃだめなんだって勘違いしちゃった。その人たちを目指しちゃったから、それに見合うようにヲタ芸も覚えたんですよ」(メル先生)
ライブに足を運び始めた当初は「タイガー」「ファイアー」といった独特の「合いの手」になじめなかったというメル先生。しかし、メル先生がその輪に溶け込むのに時間はかかりませんでした。
「なんでアイドル見に来てるのにおっさんの叫び声聞かなきゃいけないんだよって、めっちゃ不愉快だったんですけど、1カ月後には自分も『ギャー!』ってやってたんですよね(笑)」(メル先生)


イベントではメル先生イチオシアイドルとのトークも。1人目は富山で活動中のソロアイドル・空野青空さん


呪いがコンセプトの2人組アイドル・じゅじゅ。昨年の「北陸アイドルフェスティバル」がきっかけで注目するようになったそう
ドルオタ・岸田メルの悩み
来場者から「今一番好きなアイドルは?」と聞かれると、アイドルの衣装デザインなども手がける、微妙な立場ならではの悩みも打ち明けました。

アイドルに近いポジションにいるからこその悩みも……
「一番押してる子は妄想キャリブレーションの双葉苗ちゃんっていう子。虹のコンキスタドール(メル先生が衣装をデザインしているアイドルグループ)は仕事で関わってるから、誰を押してるとかじゃなくみんなを応援してる感じなんだけど、妄想キャリブレーションの双葉苗ちゃんは普通に現場に行ってオタクと一緒に『わ〜』って湧いて」(メル先生)
さらにはこんなエピソードも。
「昨年ゲストとして呼ばれたロックフェスフェスティバルでも、楽屋でアイドルと一緒に同じ空間にいるのが耐えられなくて。アイドル好きなんだけど距離感みたいなのは常に悩んでます」(メル先生)
エイプリルフールどうする?
会場からはエイプリルフールについての質問も飛びました。
「求められて何かやるよりも、全然求められてない時に鬱陶(うっとう)しいことをやるほうが好きなんですよね。だから何かやるとしてもエイプリルフールじゃない可能性のほうが大きい(笑)」(メル先生)
エイプリルフールはみんなが変なことをする日だから埋没してしまう、やるんだったら俺1人だけが頭おかしいことをやった方が楽しい――とメル先生。このあたりはさすが、一流のクリエイターでもあり、パフォーマーでもあるメル先生らしい回答です。
「自分で楽しいからやってるんですよ。だからエイプリルフールとかハロウィンよりも、全然関係ないところでやったほうがいいんじゃないかなって思ってます。それを期待していてください!」(メル先生)

最後までノリノリだったメル先生

会場ではメル先生オリジナルメニューも提供されました
(周木翔)
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