会場内外のオーディエンスの選択によってストーリーと曲目が変わる「インタラクティブ・ライブ」など先進的な試みでも知られるミュージシャンの平沢進さんが、新たなプロジェクト「過去向く士・Ψヶ原の策謀」を展開しています。今年11月にライブを予定通り開催するためには、オーディエンスが特設サイトを頼りに謎解きを成功させなければならないという斬新なものです。

平沢進御大がまたもや実験的なライブ企画を実施中
企画の主人公は11月から来たという未来の平沢さん、通称「過去向く士(さむらい)」。彼は11月にコンサートを確実に開催するため、現在の平沢さんが行う可能性があるすべてのTask(お仕事)をロックし、その解除スイッチを国内外の様々な場所に隠しました。しかしその影響で「過去向く士」は彼自身の存在まで消しかけてしまい……。辛うじて「平沢さんソロ名義の新譜を作る」というTaskだけは自らロック解除しましたが、ほかのスイッチの場所は忘れてしまったとのこと。
そこで「過去向く士」は、彼の薄れた記憶を頼りに、スイッチを探してTaskを稼働させ、11月に予定されているライブを成功させるようオーディエンスに呼びかけています。しかしすべてのTaskのロックを解除してしまうと、現在の平沢さんにはライブの準備をする時間がなくなってしまうらしく、そこは上手くコントロールしなければいけないようです。

オーディエンスがロックを解除したり再度かけたりしなくてはいけない「Task」
ライブを成功させるためには、オーディエンス同士で協力して事を進めなければなりません。特設サイトでは日本のどこかにある解除スイッチの場所がムービーで示されます。オーディエンスは掲示板で相談しながら場所を特定。実際に現地へ赴いて定められた操作をし、その様子を写真で特設サイトに投稿します。それが正しい操作と認められると、Taskのロックを解除したり、再びロックしたりできます。

ムービーで示される場所へ実際に行って画像を投稿しなくてはいけない。Ingresのようにネットと現実とのインタラクティブ性がある謎解き
さらに、数日に一度「過去向く士」からのメッセージがアップされるので、それも参考にして進めなければなりません。掲示板「情報交換室」では、スイッチの場所の特定以外にも、彼からの意味深なメッセージを解読したり、現在の平沢さんのTwitterでの発言から意味を推測したりと、熱く活発なやり取りが行われています。
なお、11月のライブが「インタラクティブ・ライブ」になるかどうかもその進捗によって決まるようです。インタラクティブではない普通のライブになる、もしくはライブ開催そのものがキャンセルになる可能性も。
平沢さんの公称のお誕生日でもある4月2日に始まったこの企画。平沢さんのファンはもちろん、謎解きゲーム好きな方や特定班の方にもオススメです。実際にスイッチの場所まで足を運ぶので、Ingressプレイヤーさんにもいいかもしれません。これを機会に、ディープな平沢さんの世界に浸ってみてはいかがでしょうか。
さて、果たして未来はどうなる? その行方は、我々オーディエンスだけが知っている、のかもしれません。
(qeeree)
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