
「大型」の台風23号は、日本の東を北上する見込み。東京から約1800km離れた南鳥島では、すでに丸2日以上、強風が吹き続いています。また、今後、日本列島の広い範囲で風が強まるおそれがあります。「大型の台風」ゆえの注意点をまとめました。
台風の「大きさ」の基準とは?
気象庁は、台風の大きさを「強風域」(風速15m/s以上の強い風が吹いているか、地形の影響がない場合に吹く可能性のある範囲)の半径で表します。
「強風域」の半径が、
500km以上800km未満……「大型」
800km以上……「超大型」
ということになります。
6日午後6時現在、台風23号の強風域の半径は、北に850km。南に650km。半径が非対称の場合、その平均値をとりますので、750km。「超大型」一歩手前の、かなり大型の台風なのです。
その大きさは衛星画像からもわかります。先月、同じように日本の東を北上した台風17号と、今回の23号を比べてみました。(上の図)台風を取り巻く雨雲の大きさが違うことが、明らかです。
注意点1 強風の吹く時間が長引く
「大型の台風」=「強風域が広い」ゆえに、注意すべき点があります。ひとつは、「強風の吹く時間が長引く」こと。
南鳥島では、4日日曜の午後1時ごろ強風域に入り、その後、丸2日以上、15m/s以上の強風が続いています。
1991年までさかのぼって調べたところ、2006年10月にも丸2日以上強風が続いたことがありましたが、このときは2つの台風の影響を受けています。単独の台風でこれだけ長時間強風が吹くのは、めったにないことです。
注意点2 強風の吹く範囲が広い
もうひとつ注意すべきことは、「強風の吹く範囲が広い」ということ。7日水曜は、関東から北海道の太平洋側を中心に、広い範囲で風が強まるでしょう。
千葉県や茨城県など、関東地方の沿岸部では、7日夕方から「非常に強い風」が吹く見込み。海はうねりを伴い、大しけとなるでしょう。沿岸部を走る鉄道や空の便などに、影響が出るおそれも。出かける前に確認することをオススメします。
また、東北や北海道でも「風に向かって歩けず、転倒する人も出るような、強い風」が吹きそうです。
なお、東北や北海道では8日以降、さらに風が強まり、大荒れの天気になるおそれもあります。風が強まる前に、早めの対策を心がけてください。

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