小・中学校の運動会などで取り入れられている組体操。その組体操に「段数制限」を設け、「安全な組体操」を実現することを目的とした署名運動がスタートしました。

「安全な組体操」に向けた署名運動
「安全な組体操」に向けた署名運動

 組体操といえば、運動会でもメインとなる競技。特に生徒が積み重なって表現する「ピラミッド」は、見た目のインパクトから10段を超えるものが組まれることもあります。しかし、高くなればなるほど生徒への負担は増し、それに伴って崩壊のリスクも高まります。大阪府八尾市立の中学校で9月27日に実施された体育大会では、「10段ピラミッド」が崩れ、男子生徒6人が重軽傷を負うといった事故が発生し話題となりました。10段ピラミッドを組んだ際、一番下の段の生徒には1人につき約200キロもの負荷がかかるといいます。

 署名運動をスタートさせた名古屋大学大学院教育発達科学研究科の内田良准教授によると、組体操は文部科学省が定める学習指導要領には記載がなく、つまり必ず実施しなくてはいけないものではないとのこと。今後、1万人以上の署名が集まれば、2016年1〜2月中に文部科学大臣・馳浩氏に署名を提出し、同年5月の運動会シーズンにおける「安全な組体操」の実現を目指すとしています。署名は10月15日13時時点で9000人を超えています。


(宮澤諒)