2015年の秋アニメといえば、「おそ松さん」や「ルパン三世」「ヤング・ブラックジャック」など昭和チックなタイトルが話題を集めていますが、「コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜」も昭和と似通った世界ながら全般的にどこか違和のある内容が昭和好きをうならせています。

「カウボーイビバップ 天国の扉」や「鋼の錬金術師」などを手掛けたボンズと、特撮モノの脚本で定評のある會川昇によるオリジナル作品。監督は「機動戦士ガンダム00」「楽園追放」の水島精二(木下誠一じゃないよ)さんです。
「神化」という架空の元号の「もうひとつの日本」を舞台に、超人たちの供宴を描いた同作。ウルトラマンのような怪獣と戦う巨大スーパーヒーロー、狂気の科学者によりサイボーグに改造されたスーパー刑事、どこかの星からやってきた謎の魔女っ子や、何年たっても大人にならないオバケのQ太郎をイメージさせるようなやつまで実に雑多な超人が大集合。昭和40年代に造詣のある世代なら「あー、なんかこんなのいたような」と半分だまされた気にさせられるでしょう。


そんな昭和の感じは街並みや小物などにもみられます。走る電車は黄色い101系だったり、主人公が運転するトヨタ2000GTっぽいクルマにはコンピューターが搭載されていますが、情報出力は懐かしのパンチカード。「こんな状況で読めるわけないだろ!」とつぶやくセリフ、いやあよくぞ言ってくれたと思わずにいられません。

街並みに目を移すと、渋谷の五島プラネタリウム(現在ヒカリエになっている場所にあった建物)や、桜田門前の旧警視庁庁舎、銀座のデパートには昔懐かしいアドバルーンが上がっていたり。昭和40年代でいうところのサイケな色使いが随所に散りばめられ、逆に未来感すら漂わせます。
そんな時代背景で繰り広げれられるストーリーは意外とシビア。平和を守る超人は世間から人気を集める一方で、超人ならではの悩みも。いたずら好きの愉快なオバケの風郎太は、ある出来事を通じてこんなことをつぶやきます。あのころのヒーローは彼らなりの問題を抱えていた、そんな彼らの裏側が垣間見えます。
あのころは簡単だった。悪いもんがいてイイもんの超人がそれを倒して正義の味方でいられた。いつからこんなややこしいことになったんだ? イイもんと悪いもんの区別がつかない(世の中に)
昭和の特撮やアニメで描かれた超人へのオマージュが詰め込まれ、「なぜそこにベストを尽くしたのか」と思わせる個所へのこだわりはまさに昭和へのあり地獄。しかしどこにもなかった昭和の世界がそこに広がります。
(ADAKEN)
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