渋谷・道玄坂に梅酒・果実酒専門店「SHUGAR MARKET」がオープンする。「SHUGAR MARKET」最大の特徴は、3000円(税別)で100種類以上の梅酒・果実酒が時間無制限で飲めること。しかも料理の持ち込みや途中の買い出しもOK(無償)。そんな夢のような空間が2月18日に誕生すると聞いて行ってきた。
場所は渋谷駅ハチ公口から徒歩2〜3分ほどのところにある小さなビルの3階。若干分かりにくく、初めてだと通り過ぎてしまうくらい上の方に看板が設置されている。大きく首を傾けてやっと看板が見えるほど。
細い階段を上りきると、ふっと雰囲気の違うおしゃれな白い枠のドアがある。この扉を開ければ夢の始まりだ。
中に入るとふわっと果物のいい香りが自分の周りを包み込む。すぐ右手に大きく「SHUGAR」と書かれた受付があり、ここで会計を済ませたらあとは果実酒に囲まれた幸せな時間を好きなだけどうぞ。冷蔵庫に入った100種類の果実酒の中から気になるものを自分で取り出し、専用のコップに注ぐ。なんたって、時間無制限。
まずは1杯。実は、開店から2月29日まではSHUGAR MARKETと佐賀県がコラボ。佐賀県のおいしい梅酒や果実酒が入荷している。というわけで、佐賀県産「ブラッドオレンジ 天吹 アポロン」を楽しむ。ブラッドオレンジの濃い味がいい。
続いて、SHUGAR MARKETと蔵元が一緒に造った、ここでしか飲めない日本酒ベースの果実酒。選んだのは「いちご」。強めの香りでシロップのように甘く、無料でもらえるバニラアイスクリームにかけてもおいしい。
次に目に留まったのは、「すてきなみかん酒」。スッキリした酸味の、ゴクゴク飲めるお酒。3杯目くらいになると力が弱まってきたので、瓶のふたの開け方のコツを教えてもらった。両手の親指をくっつけるようにして、グイッとふたの端を持ち上げるようにすると力が入りやすい。こぼしそうなときは、遠慮なく店員さんにお願いするといいだろう。いつでも笑顔ですぐに開けてくれる。今後は栓抜きも用意する予定だそうだ。
4杯目はヨーグルトリキュール。見るからに濃厚でクリーミーな味が予想されるわけだが、想像通り濃くてどろっとしている。あまりにおいしそうなその姿に待ち切れず、途中まで飲んだところで写真を撮ったため、少し減っているのはそのせい。
ヨーグルトリキュールはやっぱりたまらない。しかし嫌なのは、飲み終わったあとのコップの周りに付くやつだ。そんな人に朗報。ここにはその嫌なやつを自分で洗浄できる画期的なアイテムが備わっている。コップをひっくり返し、黒い部分に押し付けると中から水が噴射される。これはすごい。
グラスがきれいになったところで、5杯目は「吉野物語 柿」をチョイス。柿のお酒ってどんな味がするんだろうと口にしてみると、ほろ苦い大人な味。ウコンも入っていて、甘いお酒に飽きたらコレという感じだ。
6杯目は初心に帰り佐賀県産のすだちのお酒「すだっち」。結構すっぱい。
実は佐賀県には江戸時代に初めて砂糖が輸入され運ばれた道「シュガーロード」があり、その影響もあって古くから甘いお菓子作りが盛ん。繁華街に深夜まで空いているフルーツパーラーがあり、そこでお酒の締めにパフェを食べたりする文化もあるのだとか。
7杯目、紅茶のお酒「紅茶小酒」。ふんわり紅茶の香りがするのかなと思ったら結構くせのある味で、果実酒だと思わずに「紅茶」だと思って飲むのがよさそう。純米酒で16度。ここにあるお酒の中ではかなり強めのお酒である。酔いの国へいざなう。
ここでちょっと小休止。水のボトルがところどころ置いてあるのだが、おしゃれすぎて開け方が難しいためコツを習った。これをこうしてギュっとやる。としか言えないほど難しい。これも遠慮なく店員さんに聞くのが正しい選択肢だということだけ書いておく。
8杯目、「さがんルビーのお酒」。グレープフルーツのお酒で、日本酒も入っているが日本酒の味は控えめ。これまたビターで美味しい。
9杯目も佐賀県産、「うめりんこ」。とろっとした食感で、アルコール度数10度だがそんなにある感じはしない。みりんが入ってる。
ここからは少し早送りでご紹介。10杯目には純米酒とキウイのコラボですだちの入ったつぶつぶが楽しい「SHUGAR COLD PRESS material KIWI FRUIT」、11杯目はトマトジュース好きにはたまらない「吉野物語 トマト」、12杯目はコーヒーリキュール「SHUGAR 珈琲」を選ぶ。キウイとトマトは底に果実がたっぷり沈んでいるため、ちょっと周りの目が気になるかもしれないがおもいっきり瓶を逆さにして振るのがおいしく飲むための秘密。コーヒーリキュールはアルコール度数12度にもかかわらずコーヒーの味が強くほとんどコーヒーを飲んでいるよう。ミルクとシロップを持参して楽しむのもいいかもしれない。
13杯目に選んだのは、「吉野物語 栗」。吉野物語シリーズはかぼちゃや栗、柿とめずらしいお酒が多い。栗は「これぞ、デザート!」という感覚で、国産の練乳入り。ウコンも入っているのだがとにかく栗! を主張し、自然ぽさを醸し出している。
14杯目はゆずの大様「ゆず兵衛」。15杯目にはメロンのお酒「prototype メロン」、16杯目には「紀州のはっさく梅酒」。ここらへんでだいぶ酔ってきた。余はなんと幸せなのじゃ……くるしゅうない。メロンは甘すぎずすだちが入っていていい感じだった。
ここで、メモを取りながら飲んでいたら充電がなくなる。そんなときでも大丈夫! 店員さんにひとこと声を掛ければコンセントを無料で使ってOK。Wi-Fiも飛んでいるので、デジタルネイティブ世代にもうれしい。
そして最後の締めは、右下の一区画にある日本酒コーナーへ。ピンクのにごり酒「名馬の里」と名前が印象的な「酒酒酒」(読み:しゅしゅしゅ)を味見。ここにはガチの日本酒というよりは、日本酒への導入を重視して取り寄せているそう。「酒酒酒」は「かわいいくせにやるね!」と言った感じのお酒だった。ちなみについつい出しっぱなしになってしまうが、瓶はコップに注いだらすぐ冷蔵庫へ(飲むのに夢中になりごめんなさい)。
おすすめの「Fu.」はキヌヒカリ100%のお酒。本来4合瓶しか造っていないが、特別に一升瓶を造ってもらったそう。透き通ったワインのような印象を受けた。
そして意外だったのが、ソーダなどで割るのはもちろん、果実酒と果実酒をミックスしていいということ。「作り手が飲み手を縛ってはいけない」という蔵元の考え方の下、このお店では自由に組み合わせて飲むことも推奨されている。というわけで最後の1杯は「SHUGAR COLD PRESS material STERAWBERRY」と「深山ぶどう」をミックスして楽しんだ。
ここで閉店の時間が来てしまったため終了。飲み比べて分かったのは、100種類のお酒は何でもいいわけではなく、蔵元の思いが強いお酒がここには集まっているということ。SHUGAR MARKETを運営するリカー・イノベーションの辻本翔さんは「飲み放題のお店ではない。100種類飲み比べができるのが、このお店のコンセプト」と語る。
このあと筆者は後ろ髪を引かれる思いで、家へと帰っていった。「SHUGAR MARKETさーん! またすぐに戻ってくるからねーえ!!」。
(太田智美)
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