果物に含まれるクエン酸を電解液として使った果物電池は、自由研究のテーマとしてもポピュラーなところですが、なんとこれを火起こしに利用したサバイバル技術が、YouTubeで注目を集めています。

 火起こしに用いられたのは、レモン1個と、6組の釘とピン、導線とスチールウール。レモンに釘とピンを突き立て、導線でつないでやると、あっという間にレモン電池が完成。両極をスチールウールに当てて発熱し、見事種火を作ることに成功しています。動画には「ライターのほうが早い」「そして残ったレモンはウィスキーに入れて飲もう」「そもそもこんな極寒の地にレモンあんのか?」といったツッコミが寄せられていますが、レモンで火を起こせることそのものに意義があるのでしょう、きっと。


材料紹介
材料はありふれたものばかり。有事の際に揃うかどうかはさておき

電極を刺す
釘とピンを並行してレモンに突き立てる

電極を接続
6組中5組の釘とピンを接続

完成
残った1組に導線をつけたら完成

実験
実験開始。スチールウールに火種のティッシュを乗せて、両極を接触

着火
ほどなくして着火に成功

燃えた!
火種を追加して火勢を強める

火鉢
火鉢の中で燃え上がる炎。炭やマキなどをくべれば十分に暖を取れそう

 動画が投稿されたのはYouTubeチャンネルの「NorthSurvival」。ほかにも「オレンジの皮を器にしてケーキを焼く方法」や「原始的な獣獲り罠の作り方」など、実用性はさておき、ユニークな技術を多数紹介しています。災害時にレモンと釘と導線だけが手元にあるという状況は、そうそうあるものではないでしょうが、人生何が起きるかわかったものではありません。こうした基礎知識は覚えておいて損はないでしょう。得するかどうかは応用力次第ですが。


(沓澤真二)