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オーブンを使って焼き上げる「焼きプリン」はガラス容器や陶器などで作るのが一般的ですが、市販の焼きプリンはプラスチック容器に入っているのにしっかりと焼き目がついています。これって不思議だと思ったことはありませんか? 森永乳業の特許「焼プリンの製造法」から、絶対にプラスチックのカップで焼きプリンを作ろうとする執念を感じると話題になっています。
2023年12月11日追記:リンク先が不適切なサイトに遷移するようになっていたためリンクを削除しました。当該の「特開平6−276977号公報」についてはGoogle Patentのこちらを参照ください。

特許「焼きプリンの製造法」
日本特許情報のサイトに掲載されているページには、プラスチックカップで焼きプリンを作るための超詳細な説明が。それによると、従来の市販焼きプリンはプラカップを水などに浸した状態で140度で加熱して作られていましたが、それでは本格的な高級焼きプリンの風味を再現できなかったそう。焦げ目をつけるには160度以上で加熱する必要がありますが、容器が変形してしまったりお湯からの熱伝導でプリンの味が変わってしまうといった問題があったとしています。

森永の焼きプリン(森永乳業公式サイトより)
森永乳業は耐熱性の高い合成樹脂製容器を使い、水に浸さず加湿空気を送り込むタイプのオーブンで加熱することで不可能とされていた160度以上での焼成を実現。プリンの上にゼラチンを含んだ泡状の原料を載せることで、鮮やかな焦げ目をつけることが可能になったとのこと。しかもプリンに使う原料の割合は「全卵23%、牛乳63%、砂糖14%」がベストであることや、上火を約160度、下火を約200度で45〜55分加熱するのがポイントであることなど、実に細かい部分まで言及されています。この人たち、本気で焼きプリンをプラカップで作りたいんだ……!

この研究量である
何気なく食べている焼きプリンの裏にあった開発者たちのすさまじい努力。特許なので当然ではあるのですが、その圧倒的な文章量と研究内容に「熱意すごい」「新しい文学を感じる」などと驚く人が続出しています。
(たろちん)
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