子どもにお小遣いをあげる(もらう)風習としては正月の「お年玉」が一般的ですが、それと同様に夏のお盆の時期にあげる「お盆玉」という新しい風習が提唱され、ネット上で話題になっています。
「海」や「スイカ」といった正月には見ない絵柄のポチ袋が郵便局などで売られているようで、そこには“夏のお年玉”という言葉が書かれています。これ、子どものころに欲しかったやつだ……!
郵便局などで販売
夏らしさを感じるポチ袋
そもそも「お盆玉」という言葉は、文具などを手がけるマルアイという会社が作り出したもので、2010年から夏の風物詩が描かれたポチ袋を販売。その後、ポチ袋は郵便局などでも置かれるようになり、それから徐々に広まってきた風習のようです。
ただ、お盆にお小遣いをあげるといった風習や文化自体は昔からあったというコメントもTwitter上では見られます。その点についてマルアイに聞いてみたところ、お盆玉袋を作った後で、「調べてみると東北地方でそのような文化があるのを知った」ということで、一部の地域で実際に存在しているとのことでした。

Twitterではお小遣いをねだられる側の人たちから「余計な文化を増やすな」といった声も。これについてマルアイは「昨年(2015年)ごろにいくつかのメディアに取り上げられた際にもそのようなご意見はいただいた」と、以前紹介された時にも同様の声があったとのこと。
もらう側はうれしいけど、あげる側は痛い
同社は、子どものころに「少量ではあれ、夏の帰省時にお小遣いをもらっていたと思う」とし、単純にそれを渡しやすい形にできれば――という思いがあることを説明。確かによく考えたら「子どものころに欲しかった」とか言いましたが、筆者も子どもの(もらう側の)ころはお盆の帰省時にもらっていた覚えがありました……。
また「新しい習慣を広げるため」という面以外にも、田舎の実家では息子や孫に会えるのは正月とお盆くらいしかなく、その際にお小遣いをあげるキッカケ(理由)として使っていただければとマルアイは語っています。
これから「お盆玉」が当たり前になっていくかはわかりませんが、久しぶりに会った子ども・孫たちにお小遣いをあげる際、ポチ袋であげる選択肢があってもいいのかもしれませんね。

(宮原れい)
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