子どものころ、ゲームカセットをなくさないように名前を書いたことはありませんか? または親に書かれた経験はないでしょうか。それでも、いつの間にかなくなっていたり……。そんな“名前入りのゲームカセット”の持ち主を探し出すためのWebサイトが今年1月に開設されました。その名も「名前入りカセット博物館」。あなたのカセットも、ここにあるかもしれません。

文字通り、記名入りのカセットをトップページで飾っています

たくさんの“名前入りカセット”たち
このサイトでは、ゲームタイトルや名前・住所の記載など細かい条件から目的のカセットを絞り込むことができます。自分のものと思われるカセットを見つけたら、メールかメールフォームで連絡し、スタッフの質疑応答による持ち主確認が行われ、さらに3つの条件に同意した場合にカセットが返却されます。条件は下記の通り。
- カセットは基本的に手渡しでお返しさせてください
- カセットはあなたの思いの額で買い取ってください。いくらでもOKです
- カセットにまつわるお話をサイトに公開させてください

さりげなく置いてある、“つっぱり大相撲”を覚えている方も多いのでは?

ベースボールスターズってSNKタイトルなんですよね……
そんな「名前入りカセット博物館」がどういった経緯で設立されたのか、館長の関純治さんに聞きました。もともとレトロゲームコレクターだった関さん、2003年にふらりと立ち寄ったアメリカのゲームショップで、英語で名前が書かれたNES(海外版ファミコン)カセットを手に取り、「しまった、集めるのはこっちだった!」と“名前入りのカセット”をコレクションすることに目覚めたのだとか。そうして少しずつ名前入りのカセットを集めていた矢先、2015年にテレビ取材を受けることに。その番組内でカセットを元の持ち主に返却するという案をあらためて話し、非営利団体として「名前入りカセット博物館」を設立することを決意したとのこと。

なつかしのソフトがいっぱい

あなたの無くしたソフトも、ここにあるかもしれません
これからの目標について聞いたところ、「残念ながらまだ返却した実績がないので、まずは1つ目を返すことを実現したいです」との回答。「ただし、(持ち主が)名乗り出ることを前提にしていることもあり、博物館側からカセットの持ち主を探すようなことは極力しないつもりです」とも語っています。
そんな関さんは現在、元ファミ通編集長のバカタール加藤さんと一緒にニコニコ生放送で番組を配信中。今後は占い師やメンタリストといった方々に協力してもらい、特殊な方法で持ち主を探すなどユニークな企画を行っていきたいとしています。

キン肉マンのゲームです。一見綺麗そうに見えても……

たくさん遊んだからか、ちょっと欠けちゃってます

このような形で、名前入りソフトを展示しています

市原茎……? 茎太くん、なのかな?
(大里ミチル)
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