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アイスといえば、夏においしい冷たい食べ物。そんな常識を覆す、100度でも形が崩れない「溶けないソフトクリーム」を、日本海藻食品研究所が開発しました。レンジでチンして、ホカホカの状態で楽しむことも可能です。聞いたことないよ、そんな食べ方!

温度計は61.2度。ソフトクリームらしからぬ熱さ
日本海藻食品研究所は石川県で食品、化粧品の研究などを行っている企業。社名に「海藻」とありますが、他の素材を使った製品も手掛けています。7年前にはおからペーストと米粉を使い、常温で40分間放置してもポタポタと垂れない「溶けにくいソフトクリーム」を開発。今回の「溶けないソフトクリーム」は、その開発者である白石さんが技術を応用して実現させたものです。
同氏に電話取材したところ、「溶けないソフトクリーム」は約140度の油で揚げても形状が保てるほど熱に強く、マシュマロのような食感が楽しめるとのこと。できたて時点での温度は約80度あり、一般的なものとはそもそも作り方が異なるようです。
「ソフトクリーム=冷たい」という既成概念に真っ向から挑んだ斬新な食品ではありますが、発表されるのは今回が2回目。白石さんにとって同製品の実現は「溶けにくいソフトクリーム」開発時からの目標で、実は5年ほど前にも披露されています。しかし、「個人的には失敗作」で出来に満足できなかったため、さらなる改良を続けていました。

左が7年前に誕生した「溶けにくいソフトクリーム」。こちらも熱に強く、40分間常温で放置しても溶けません
「溶けないソフトクリーム」は形を自由に変えられ、さまざまなお菓子に使えるのも特徴。例えば、ソフトクリーム以外にも“レンジでチンしてから食べる温かいロールケーキ”などが作れるといいます。製法の詳細については企業秘密とのことでしたが、費用は通常のソフトクリームの約3分の1と安く、主婦でもチャレンジできるほど手軽に扱えるもよう。市場に出回るようになったら、お菓子作りの幅がグッと広がりそうです。
気になるのはやはり実際に商品化されるかどうか。この点については、同社が新素材を使った食品の研究開発に強みを持つ企業のため、小売店、メーカーなどと協力する必要があると考えているようでした。通常のソフトクリームを作る機械が転用できないため、まだ手作業で成形しているような状態なんだとか。消費者の手に届くまでは、もうしばらく時間がかかりそうです。早く食べてみたいな〜!
(マッハ・キショ松)
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