アメリカのユタ大学が、自身より大きい子牛を埋める貴重なアナグマの動画をYouTubeで公開しました。これは見事な穴掘り技術。



 もともとアナグマは、冷蔵庫に入れるようにウサギなどの食料を巣穴に貯蔵して長持ちさせるのが知られていましたが、子牛のような大きい獲物を埋めるのを観察したのは今回が初めて。

 動画では5日間かけて穴を掘り、地上に倒れた子牛の屠体(とたい)を完全に埋めるまでが確認できます。


アナグマ 牛 埋める

牛の死体を発見したアナグマさん


アナグマ 牛 埋める

周囲から掘るように徐々に埋めていきます


アナグマ 牛 埋める

見事に地上から姿を消す牛……!


 ユタ州の砂漠で観察に成功した同大学のエバン・ブリューレー(Evan Buechley)氏は、最初はコヨーテやマウンテンライオンが引きずっていったと思っていたそうです。しかし周囲に痕跡が何もなかったため、子牛と同時に設置していたカメラを見てみた結果、犯人がアナグマだったことが発覚。

 その記録によると1月に埋め終わった後は付近にまた穴を掘り、そこに断続的に通っては牛を食べ続け、なんとそれが3月ごろまで続いていたとのことです。


アナグマ 牛 埋める

まさにプロの犯行でした


 形態や遺伝的なことは知られていても、行動に関しては不明な点が多いアナグマ。今回の研究成果は科学誌「Western North American Naturalist」に掲載されています。

(宮原れい)