若い人々の間で和菓子があまり食べられなくなっていることが、2017年4月に行われたオールアバウトと春華堂の調査により明らかになりました。

和菓子があまり食べられなくなってきている?
調査では、東京、埼玉、千葉、神奈川に住む10歳以上の男女1299人を対象とし、「和菓子の喫食率」についてリサーチ。全体の約半数が「和菓子と洋菓子、どちらも同じくらい好き」と回答したものの、購入に関しては、ほとんどの年代において半分以上の人々が「洋菓子を購入することが多い」と答えました。その中でも特に10代は、実に約66%が洋菓子を主に買っていると回答。その一方で、和菓子を主に購入すると答えた人数の割合は20%を切りました。

10代のほとんどは洋菓子を主に購入
食べる頻度についても、洋菓子に関しては10代で約37%、20代で約29%が「週に数回」と回答したのに対して、和菓子は10代で約21%、20代で約18%に留まっています。

洋菓子に対して

和菓子を食べる頻度における「週に数回」の割合は少なめ
和菓子を購入しづらい理由として、10代や20代は「価格が高い」「かしこまった感じがする」というものが大半を占め、30代は「コーヒーや紅茶に合わない」「価格が高い」が上位に入りました。

「格調高い」というイメージが裏目に出ている?
また、和菓子の認知度に関する調査においては、全年代が「ようかん」や「おはぎ」といった和菓子を知っていると回答したものの「ぎゅうひ」や「かるかん」といったものになると年齢とともに認知率は低下、10代でぎゅうひを知っていると回答した人の割合は約24%にとどまりました。

知名度の低さも問題に
この調査の結果を受け、春華堂の副社長である山崎貴裕氏は「購買だけでなく、和菓子職人を目指す人も年々減少傾向にあり、弊社でも和菓子職人の人材開発に苦労する状況が続いています。続々と来る“黒船スイーツ”に“サムライスイーツ”である和菓子が対抗するには、和菓子が“世界でも勝負できる菓子“であることを日本人に再認識してもらうことが重要だと考えています」と回答。今までと異なる切り口で和菓子の魅力を発信していくことの必要性を訴えました。
(エンジン)
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