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見よ、この大きなおっぱいの手品っ子を! 右は大道芸が好きな咲ちゃん (C)アズ/講談社
女子高生+手品=エロい、というのを、トンチキな方向から見せてくれるのが『手品先輩』(著:アズ)。
手品の成果より先にエッチハプニングが出て来る、とてもありがたいエンタテイメントです。やったぜ。
手品先輩は、見た目はいい
手品先輩(本名は不明)は、ただ1人の奇術部員。ずーーーっとぼっちで、手品の練習。
たまたま練習中にやってきた後輩の男の子。彼から見た手品先輩は、びっくりするほどの美少女でした。

見た目はすごくいい、手品先輩(1巻P4) (C)アズ/講談社
かわいい! マブい! おっぱい!
ところが彼女、1人だとまあまあできるものの、人前にでるとあがり症で一切手品ができない、という呪いのような体質。
かくして、彼は手品先輩の「助手」として捕獲されるハメに。
手品先輩は、ただの「ドジっ子かわいい」ではないエッジの効いたキャラ。先輩の魅力とかつっこみどころを掘ってみます。
先輩はここがすごい1・引くほどえっちな失敗をする
失敗してパンツチラリ、いやーん、というのは大変うれしいものです。手品先輩はというと、チラリなんてもんじゃない。モロです。丸出しむき出し、まねするのが不可能なレベル。

ハトがでたー(股間から)(3巻P126) (C)アズ/講談社
彼女はハトの手品を大変好むのですが、当然失敗します。そしてなぜかスカートの中から飛び出す。
……出るか普通? どうやったのそれ。そういう手品ってことにすればいいのでは。
人並みの羞恥心はあるはずなのですが、手品先輩は引くほど無防備です。平気で木に登ったり地面に這いつくばったりするので、やたらぱんつが見える。
このマンガのえっちハプニングは「ドキドキ」と「下品」の中間。行動が雑で基本色気がない。同時にそのナチュラルな感じがセクシャル。
そりゃあ助手も、先輩の手伝いをなんとなく続けちゃうってもんです。
先輩はここがすごい2・驚くほど友達がいない

先輩の部活動以外の姿は、大変心が痛む(2巻P27) (C)アズ/講談社
すごい美人だし、明るいし、ギャルっぽいし、さぞかし友達が多かろうと思ったら1人もいません。
彼女が周囲に迷惑ばっかりかけている(例・無理やりな勧誘、授業中の手品など)から、仕方ないっちゃ仕方ないけど、いやー……モテないの? かわいいよ?? さすがに普段先輩を鬱陶しがる助手も、部活で見られない彼女の孤独な姿に、ツライものがこみ上げます。

このページだけみたら、カップルにしか見えないんだけど、違うんだな(2巻P65) (C)アズ/講談社
彼女が助手くんにこだわるのは、なんだかんだで寂しいから。
だからなのか、助手にからみながら「入部してからちょうど1カ月の記念日」とかいい出す。友達(?)ができてただただうれしいという、シンプルな感情みたいですがさすがに、重い。毎月やられるんじゃないかこれ。
ただ、こういうまめな女の子、好きな人多いでしょうー? 「記念日」とか言われたらときめかないー?? なんで彼女がモテないのか、不思議で仕方ない(でもバカだからなあ)。
先輩はここがすごい3・致命的なまでに人目が苦手
手品に必要なのは、度胸です。自信をもって相手の視線をひきつけないと、成功するものもしない。
しかし先輩は、そもそも人の視線がすこぶる苦手。

あがり症というより、恐怖症の域にあるような……(2巻P60) (C)アズ/講談社
先輩、実は素のスキルは優秀。ものすごく足が早くて陸上部にスカウトされたことも。助手がいない時、1人だとハトマジックも完璧にこなします。
なのに、相手が目隠しをした、よく見知った助手だとしても、目の前にいると手品ができない。本当にゲロを吐く。人前にたつ時はゲロ袋必須です。
失敗の連続がこのマンガの一番楽しいところだし、えっちにつながるステキな流れ。ただあんまりにも失敗続きなので、だんだん哀れになってくる。
そこで、助手くん。彼が先輩のミスやポロリをことごとくつっこんでくれる(フォローではない)ことで救われます。気がついたら彼女自身、つっこまれることが当たり前になっている。
つっこむ、というのは相手に興味があるから行うコミュニケーション。助平な目で先輩を見ている助手くん、基本先輩にあまり関わりたくないというスタンスだけど、先輩のことそんなに嫌いじゃないみたい。
手品先輩って助手のことどう思ってるの?
助手くんは、手品先輩に対しては「エッチで眼福」「何か性的進展があるならやぶさかではないっていうかうれしい」「でもめんどくさい」くらいのことは考えています。見た目好みの先輩に対して思春期男子がムラムラ考えちゃう、というくらいには。
じゃあ先輩は助手のことどうよ?

SUKI! 経験なさすぎて混乱する先輩(2巻P101) (C)アズ/講談社
助手が手品用のスプリングアニマルを「好き」だと言ったのを、勘違いする先輩。なんということでしょう、まんざらでもない様子だし、大分うれしそう。……ってことは、今まで別に助手くんにそういう目は向けていなかった、ということ。
彼女はいろいろなことに、平等に夢中です。手品は好き。助手も(助手として)好き。奇術部が好き。新しく入ってきた大道芸の姉弟も好き。ふと頭に面白そうなことが浮かんだら、そっちに夢中になっちゃう。
だから「助手に対しての感情」というのはあんまり考えていない。「恥ずかしい」「照れる」というのはあるけれど「面白い」があとから来たら上書きされちゃう。
でも彼女も、1人の高校生。時間がたつとともに心に蓄積していくものも、あります。

寝ている助手、そして触れる先輩(3巻P79) (C)アズ/講談社
助手が熟睡していて、先輩が1人練習をしているシーン。先輩は助手の頭にそっと触れました。まあこのあと、当然のごとくオチはあるのですが……いやこれフラグだよ。
いつもめちゃくちゃに荒らす迷惑な先輩。でもエロ失敗も移り気な性格も、なんだかハムスターなどの小動物みたい。助手が彼女をほっとけない気持ち、よく分かる。押せばすぐ恋愛関係になれそうなのに、助手がそうしないのも、よく分かる。
(たまごまご)
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