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多摩川河川敷の近くに“犬の保育園”がオープンしました。わんちゃんを預かり、食事のお世話やお散歩、仲間との交流に加え、その子の苦手なことをトレーニングまでしてくれる施設です。代表は認定動物看護師で、栄養管理士も常駐。そんな犬の保育園とは、どんなところなのか訪れてみました。

フレンチブルドッグのおりばぁ君
ここは「調布犬の保育園&ケージレスホテル LITTLE CHICA」。動物病院勤務やペットシッター、訪問動物看護などのさまざまな経験をしてきた代表の藤塚あかねさんが、もっと幅広くわんちゃんたちに携わりたいという思いから始めた施設です。


京王多摩川線「京王多摩川」駅から徒歩5分の立地にある園
特にハウスに入れっぱなしにしないことにこだわり、わんちゃんをルールの中で自由にさせることに重きを置いています。「犬を持ち運んだり、犬が休息をとるためのクレートはわんちゃんにとって必要なアイテムです。そのため、クレートに上手に入れるトレーニングを行い、わんちゃんが家でもここでも快適に過ごせるようにします。お泊まりするときはスタッフが一緒に泊まり、クレートにも入れっぱなしにはしないんですよ」と藤塚さん。近くにある多摩川といった広々とした空間でお散歩をさせるなど、室内でも室外でも、犬がのびのびできる環境づくりに努めているそうです。

写真左にある小型のキャリーケースのようなものがクレート。室内用のトイレはあるが、その他はフリーな空間
さて、気になる「犬の保育園」の1日とはどんなものでしょうか?
まず入園する前に、飼い主さんとカウンセリングをします。内容は犬種や年齢、性別、去勢避妊の有無といったことをはじめ、好きな食べ物やオモチャ、褒めたり叱ったりするときの言葉、そして家族構成なども尋ねます。全ては、わんちゃんが園で快適に過ごせるようにするためのもの。また、環境の変化によって起こってしまうこと(例えば、食欲がない)に対しても、得た情報をもとに対処法を考えることができるのです。藤塚さんは「実はこうしたことをお聞きしておくと、飼い主さんとわんちゃんが今より良い関係になるためのエッセンスもお伝えすることができるんです」と話します。

ペット栄養管理士の日暮祐季さん(左)と藤塚さん(右)は動物保護団体での経験も持つ
カウンセリングが終了したら、いざ入園。飼い主と一緒に登園し、朝ごはんやウンチのことなどをチェックして預かります。みんながそろったところで、多摩川の河川敷へのお散歩に出発。広々とした空間をカラダ全体で味わっているかのように思いっきりはしゃぐわんちゃんたちにとってはとても重要な時間です。

「みんなでお散歩、楽しいな」という声が聞こえてきそう


いろんな表情を見せてくれます
園に戻ったら、今度はお食事タイム。オプション(別途料金)で、ペット栄養管理士の日暮祐季さんセレクトによるパーフェクトフードも楽しめます。「ごはんはカラダを作るもの。種類によって、目ヤニや排便の問題が出たりすることもあるので、わんちゃんにとって最高のものを選んでいます。もちろん、お水も同様です」と日暮さん。ここで提供するごはんや浄水器は購入することができ、ごはんを購入した方には無償で栄養指導を行ってくれる。
お腹がいっぱいになったらお昼寝タイム。クレートに入って、少しだけおやすみなさい。

クレートトレーニング中
いっとき休んだら、遊びの時間がスタート! 仲間と走り回ったり、スタッフと遊んだり。藤塚さんいわく、わんちゃんたちはもともと群れで過ごす動物なので、こうした仲間とのコミュニケーションが大切なんだそう。

見つめ合うおりばぁ君とシェルティーのすばる君

お互いのカラダをよせてスキンシップ
この時間に、必要なわんちゃんにはトレーニングも行います。内容は、カウンセリングで聞いたり、話の中に出てきた苦手な行為の克服などです。トイレやハウス、おすわりといった基本的なことや、ほかの子と同じ速度で歩けるか、キョロキョロせずに散歩できるかなど集団生活を楽しく過ごせるようなことまで、その子にとってどんなトレーニングが合うかを見極めて楽しく学んでもらうそうです。上手にできたら、おやつをあげたり、たっぷりの愛情で褒めてあげます。

藤塚さんのサインを見るわんちゃんたち

サインが分かると、みんながおすわりしました

ここの長を勤めるペキニーズのチカは、サインを見たらすぐに伏せをします

よくできたので愛情をたくさん受けて満足そうなチカ園長
また、7歳から15歳といったシニア犬も登園。老化防止のために若いわんちゃんとふれ合いに来るそうです。「新しい試みですが、わんちゃんたちは和気あいあいと楽しんでいますよ。人もおじいちゃんやおばあちゃんが、お孫さんと一緒に生活していると元気でいられると聞きますからね」とにこやかに話す藤塚さん。

カゴの中にいるのがシニア犬のチワワ×パピヨンのMIX犬ハニーちゃん、チカ園長とパピヨンの小次郎君
午後4時になったら飼い主さんのお迎え。帰りたくなさそうにするわんちゃんも結構いるそうです。藤塚さんは、愛犬を預ける施設だけではなく、わんちゃんと出会うことから別れるまで、その後の飼い主さんのグリーフケア(死別を経験することで受けた喪失感や違和感からの回復を援助)をするところまでお付き合いしたいと考えています。つまり、飼い主さんとわんちゃんとのパートナーとして、その犬の一生を通して付き合っていくことが、この保育園の方針なのです。「犬を飼いたいけど、どんな犬がいいの? という疑問から相談に来てほしいです。人もわんちゃんもストレスを溜めずに仲良く暮らしていけるアドバイスなど、その子に合わせた提案ができます。気軽に利用してほしいですね」。

認定動物看護師の代表・藤塚あかねさん
犬を育てること、犬と生活することのプロからすると、単純なことで愛犬との関係をもっと深められることも多いといいます。ただ預けるだけでなく、経験豊富なスタッフ陣にさまざまな相談をして、わんちゃんとの生活をもっとステキな時間に変えてみる、そんな利用が可能な保育園でした。
(茂木宏美/LOCOMO&COMO)
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