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日本小児アレルギー学会は、子どもの鶏卵アレルギーの発症予防として、生後6カ月から卵を少しずつ食べさせることを推奨する「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言」を、医療関係者に向けて発表しました。

生後6カ月から卵を導入することで卵アレルギーの発症率が下がる?
提言では、食物アレルギーの発症リスクが高いとされる「アトピー性皮膚炎」と診断された子どもに対し、12カ月まで卵を与えなかった場合には37.7%が卵アレルギーを発症した一方で、生後6カ月から微量の卵(加熱全卵粉末)を与え、生後9カ月からは少し量を増やしつつ与えた場合では卵アレルギーの発症率は8.3%と減少を示した研究内容を紹介。
効果的な予防方法については現在も研究段階なものの、安全に実施できた上記の研究などから暫定案を作成。生後6カ月からの離乳期における鶏卵の導入を推奨しています。

アトピー性皮膚炎と診断された乳児における鶏卵導入のフローチャート

ランダム化比較試験で減少が確認された際の鶏卵摂取量
なおアトピー性皮膚炎と診断されていない子どもに対しては、摂取時期がアレルギーの発症に影響を与えるということは確認されていないとして、2017年度内に改定予定の「授乳・離乳の支援ガイド」に従って導入開始することを推奨しています。
注意点として卵の摂取は原則医師の管理のもと行い、事前に湿疹(皮膚炎)治療で発疹が消失した状態にすることも重要だとしています。
またすでに鶏卵アレルギーを発症している乳児に食べさせることは危険なため、発症が疑われる症例については「食物アレルギー診療ガイドライン2016」に従い対応するのが望ましいとしつつ、「感作の有無やその程度だけで『念のため鶏卵の導入を遅らせる』ことをすべきではない」ともしています。

予防効果を検証したこれまでの研究結果一覧も公開しています
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アレルギー | たまご | 赤ちゃん
(宮原れい)
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