Alphabet(Googleの親会社)傘下のDeepMindが、AIに人体の動きを学習させる研究成果を発表しました。人型や4足歩行型のCGモデルを用い、障害物を越えるための動作をAI自身に考えさせて進ませる様子を、YouTubeで公開しています


 研究者は歩行やジャンプなどの基本動作パターンをAIに与え、前進するよう指示。AIは可能な動作でいかにして途中の障害物を越えるか、試行錯誤しつつ進んでいきます。


AIRUN
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2本足の単純なモデルでのテスト。必要に応じてのけぞったり跳ねたりして障害物を越えていく

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4本足のモデルでのテスト。足場のすきまや段差を工夫して越える

 動画の後半(1分30秒ごろ)では、起伏のある地面や交互に置かれた壁、途切れる足場など、より複雑な地形でのテストを披露。最初はモデルが転んだり足場から落ちたりと散々ですが、やがて上手に進めるようになり、学習の成果が少しずつ見えてきます。


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バランスをとるためか、手を振り上げる人型モデル。まるではしゃぎすぎて転んだかのようなミス

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壁をジグザグに走り抜ける場面。途中で壁に激突しアウト

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試行錯誤の過程では、左手と左足を同時に出す走法も

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最終的には、壁の間をスムーズに駆け抜けていくようになった

 このように柔軟で適応性のある制御を実現することは、AI研究の重要な要素だと同社は説明。今後の研究ではより複雑な状況で、より広範な行動ができるシステムを目指すとしています。


(沓澤真二)