えんやの銭湯イラストめぐり：モダンなデザインで楽しむ“非日常”の銭湯　千駄木「ふくの湯」

　銭湯イラストレーター、enya honamiさん（@enyahonami）がお気に入りの銭湯を紹介する「えんやの銭湯イラストめぐり」。第3回は千駄木にある斬新でモダンな銭湯、ふくの湯を紹介します。

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ふくの湯内部図解（クリックで拡大表示します）。複製画がふくの湯玄関にて展示中（作：enya honami）

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ふくの湯（東京・千駄木）

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千駄木駅から徒歩5分。特徴的なゲートをくぐって、階段を登った先に玄関があります

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弁財天の湯室内。銭湯絵師、丸山清人さんの堂々とした富士山絵

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ふくの湯

住所：東京都文京区千駄木5?41?5

電話：03-3823-0371

URL：http://www.sentou-bunkyo.com/pg65.html

営業時間：11時00分〜24時00分（土日祝は8時00分〜24時00分）

定休日：無休

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えんやメモ

• モダンな“舞台芸術”的銭湯建築
• 六角形の洗い場
• ステキなつぼ湯

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登場人物

えんや：週5日は小杉湯、週2日は他の銭湯に通う銭湯マニアイラストレーター。好きな水風呂の温度は「15度」。

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ねとらぼ編集：ねとらぼ編集部の銭湯好き。

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モダンな“舞台芸術”的銭湯建築

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ふくの湯は6年前にリニューアルされたばかりの銭湯です。光明泉（中目黒）、戸越銀座温泉（戸越）など多くの銭湯のリニューアルを手掛けた、建築家の今井健太郎さんがデザインされています。“弁財天の湯”と“大黒天の湯”の2つの浴室は、1週間ごとに男女が入れ替わるシステムです。

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内装がめちゃくちゃオシャレですね。“舞台芸術的建築”というのは？

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オーナーさんのご意向で、お休みの日に浴槽を舞台としても使えるようにデザインされたそうなんです。つなげて使えるように、浴室の間の壁は取り外すことができます。

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「弁財天の湯」の様子

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弁財天の湯から見た壁。障子のように板を取り外すことができます。イラストはペインティングユニットのGravity Freeさんによるもの

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大黒天の湯からみた壁。こちらは大黒様が描かれています

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舞台として想定されていたからか、浴槽の壁が舞台の一部のように見えるんですよ。大黒天の湯の壁の松の木のタイル絵なんか、非日常的でとってもかっこいい。

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大黒天の湯の浴槽の壁。細かいタイルで描かれた松の木がかっこいい

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かなり大胆なつくりですね。

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いわゆる一般的な銭湯のイメージとは異なりますね。

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今井さん設計の銭湯だと、光明泉に行ったことがあります。めっちゃくちゃキレイですよね。

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モダンでオシャレですね。私は銭湯で働く前は設計事務所で働いていたので、今井さんの銭湯のタイルの種類の豊富さに驚きました。ふくの湯も色んなタイルを使っています。それがどこか日常とは違う世界観を作っているのかも。

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弁財天の湯。たくさんの種類のタイルが使われています

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六角形の洗い場

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銭湯ってデザインを楽しむ側面もありますよね。

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デザインで言うと、ここは六角形の洗い場もすごい。

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六角形の洗い場

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とてもモダンなデザインです

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ど真ん中に六角形の洗い場があるのは珍しいですね。

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西宮の浜田温泉にも似た洗い場がありますが、それ以外では見たことがないですね。この洗い場は弁財天の湯だけですよ。

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大黒天の方はよく見る感じの洗い場だった。

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弁財天の湯は暖色が基調の薬湯で、大黒天の湯は黒が基調のラジウム泉です。

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つぼ湯

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弁財天の湯にはつぼ湯があるんですが、これがまたいいんですよ！

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階段を少し上がったところにある「つぼ湯」

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陶器調の蛇口がステキ

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つぼ湯、僕も好きです。スーパー銭湯とかによくありますよね。

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つぼ湯って露天コーナーにあるのが普通なんですが、ここはちょっと奥まった所にあるんです。天井も低くて、ちょっとした半個室の雰囲気です。

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ここだけ秘密基地みたいになってますね。

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この場所で過ごすだけでちょっと楽しくなります。こういうデザインされた空間でお風呂につかるのも楽しみの1つですね。

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昔ながらの銭湯とは全然イメージが違いますね。

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昔ながらの銭湯は普段使いのイメージが強いけど、ふくの湯は非日常なイメージです。どちらの銭湯も、いろいろな発見があって楽しいですよ！

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作者プロフィール

塩谷歩波 honami enya／イラストレーター

Twitter／Instagram

1990年生まれ。東京都出身。小杉湯所属。

インテリアコーディネーターの母と描いた住宅パースから建築の道を志す。早稲田大学建築学科に入学、地方都市の研究を経て建物と人の営みについて興味を抱くようになる。2015年、住宅設計で著名な某設計事務所に就職するも、過労により身体を壊す。休職中、医師の勧めで始めた湯治から銭湯の魅力を知り、喋らずとも温かみを感じられる銭湯という場がいつしか心の支えに。設計事務所で目指していた「誰かの居場所になる建物」としての役割を、銭湯が既に担っていたことに衝撃を受け、「銭湯に恩返しがしたい」と始めた都内の銭湯図解がネットで話題となる。2017年小杉湯に転職、ポスターや店内のデザインを担当している。好きな水風呂の温度は15度。

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デザイン | 建築 | 風呂

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