何がケータイ小説を“終わらせた”のか。
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現役女子高生に、あのケータイ小説を読んでみてもらった
現役の女子高生があの時話題になったケータイ小説を読んだら、どんな反応を示すのでしょうか。都内在住の女子高生に、お話を伺ってきました。

今回取材にご協力してもらったのは、都立高校に通うなるみさんとゆうかさん。現役バリバリの高校生です。
筆者がはじめに、「これ、知っていますか?」とおもむろにガラケーを見せると……。
「お母さんが使ってました!」との返答が。

このガラケーは実際に筆者が過去に使っていたもの。なぜ長州小力さんのストラップが付いているのかも分からないし、なんかもうダサいを通り越して逆にカッコイイ気もしますが、女子高生いわく、「ダサい」とのこと。
30年前の「ラジカセ」は最近カッコよくフィーチャーされているかもしれないですが、ガラケーのように中途半端に古いと、まだ「ダサい」のかもしれません。

さて今回は、「恋空」と「teddy bear」を読んでもらうことにしました。2人ともケータイ小説は生まれて初めて読むとのこと。

読んでもらった感想ですが、いかがでしたでしょうか?

結果的には、面白かったです。最後まで一気に読めちゃいました。私が読んだ「恋空」は、上・下巻あったのですが、普段使っているスマホと同じように「横文字」で書かれていたので、3時間くらいで読めました。

私もすぐ読めました。ただ、ところどころ分からない箇所が多くて、戸惑いもありました。例えば、このいきなり出てくる「ポエム」。最初はどう解釈していいか分かりませんでした。


確かに私もありました。浜崎あゆみ(?)さんの“詩”が急に出てきて、なんでだろう? って思いました……。

浜崎あゆみ、まさか知らないの?!

名前は知ってますが、ちゃんと聞いたことはないかもしれないです。

まじですか。

あとは「PHS」とか「小文字」とか……なんだろうって。

PHSは昔のケータイで、主に電話をするためだけのものだったんですけど、小文字とはなんのことでしょう?

「ありがとう」を「ぁりがとぅ」って書いているところです。読んでて気持ち悪くなっちゃいました……。

ああ……それは「ギャル文字」という文化でして、当時とても流行ったんですよ。むしろ、小文字を使うことによって、かわいさとか個性を出していたんです。

LINEスタンプみたいな感じですか?

まあ、そんな感じですね(笑)。


あと物語のほとんどが、出てくる人たちの「会話」だけで進行していったので、この人たち、本当はどんなことを考えているんだろう? って疑問が湧いていました。

なるほど。確かにケータイ小説には、情景や心理描写がほとんどなくて主に登場人物の会話のみでストーリーが展開していくんです。それはスラスラ読めた要因かもしれないですね。

あ、あと、ヤンキーの人がよく出てきたんですけど、私ヤンキーを見たことがなくて……本当にいるんだって思いました。

まじですか。

遊びに行く場所も「河原」なんて行かないですし、プレゼントに「Zippo」っていうものをあげているし、ちょっとよく分かりませんでした。

「Zippo」っていうのはライターのことです。その頃、2つで1つの「ハート」を表現したZippoがなぜか流行ったんですよ。
ちなみに、普段遊びに行くとしたらどこに行くんですか?

インスタで調べたオシャレなカフェに行きます!

なるほど……。ちなみにケータイ小説が今の時代に流行っていたら、読んでみたいと思いますか?

そうですね……。話自体はわりと面白かったので、今の時代に合わせたストーリーになっていたら……。例えば話の中にインスタとかが出てきたら、読みたいなって思いますね。

私も同じ意見です。ただ今回読んだ話は、子どもを産んだり、ドラッグをする人がいたりと、いろんな要素が詰まりすぎてて、正直こんな女子高生いるの? って思ってしまいました。10年前と比べて、環境が変わっているってことなのでしょうか。

そうですね……。確かに東京でもギャルっぽい女子高生とかは少なくなってきていますし、治安もよくなっているかもしれません。郊外はまた異なるかもしれませんが……。

本に出てくる人たちにちょっと共感ができなかったので、別の世界の人かな? って感じで読み進めました。そういうフィクション的な見方で読めば、面白いなって。

ありがとうございました!

ケータイ小説を読んでみたくなりましたか?
10年前に大流行したケータイ小説。「もちろん読んだことあるよ!」という人もいれば、「興味がなかった」という人もいるでしょう。
世の中が「ケータイ」から「スマホ」になった今でも、老舗ケータイ小説サイト「魔法のiらんど」や「野いちご」の運営は続いています。本記事を読んで気になった方は、一度読んでみてはいかがでしょうか。また、刊行されている10年前のケータイ小説には、その当時の「リアル」が描かれているので、その頃高校生だった方は思いをはせることができると思いますよ。
余談ですが、筆者が高校生だった頃、アルバイト先の本屋さんでケータイ小説「赤い糸」の実写映画の撮影が行われました。なぜかエキストラとして選ばれ、レジを打つアルバイト役を演じたのですが、本記事を執筆する際にそのことを思い出してTSUTAYAでDVDをレンタルしてみました。すると、見事にレジ打ちの部分だけカットされていたのです。フジテレビさん、なんでカットしたんですか!?
(長橋諒)