9月15日7時ごろ、政府はJアラート(全国瞬時警報システム)を発令し、「ミサイル発射。ミサイル発射。北朝鮮からミサイルが発射された模様です。建物の中、又は地下に避難してください」と通知した。対象地域は北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、新潟県、長野県。

政府は7時7分ごろにJアラートを更新。「ミサイル通過。ミサイル通過。先程のミサイルは、北海道地方から太平洋へ通過した模様です」と通知した。またJアラートでは、不審なものを発見した場合には、決して近寄らず、直ちに警察や消防などに連絡してくださいとしている。
なおミサイルの破壊措置の実施はなかったとみられる。

Jアラートの正式名称は「全国瞬時警報システム」。国が住民などに瞬時に緊急情報を伝達するためのシステムで、2007年から運用が開始されている(関連記事)。
政府は9月14日、Jアラートが作動した際に対象の自治体などに送信するメッセージの一部を変更している。8月29日に弾道ミサイルが北海道上空を通過した際、住民から「周辺に頑丈な建物や地下がない」場合どうしていいか分からないとの意見が寄せられたため。そのため、避難の呼びかけでは「建物の中、または地下」と屋内避難を強調するものにした。また、ミサイルが日本の領土・領海の上空を通過した場合も通過地域を具体的に伝えて、落下地点を示すものとした。今回のJアラートではその変更が反映されていた。
7時39分追記
北朝鮮のミサイル発射を受けて、菅義偉官房長官が7時30分過ぎに会見を行った。菅官房長官は「6時57分ごろ、北朝鮮西岸から東北地方の方向にミサイルが発射された模様である」とし、ミサイルは7時6分ごろに北海道地方から太平洋へ通過、7時16分ごろ襟裳岬の東およそ2000キロの海上に落下したと明かした。なお現時点においては日本領域への落下物は確認されておらず、航空機や船舶の被害は寄せられていない。
今回のミサイル発射について菅長官は「断じて容認できず、北朝鮮へ厳重に抗議を行う。最も強い言葉で断固非難します」と語った。
北朝鮮は8月29日にもミサイルを発射しており、その際には襟裳岬(北海道)東方、約1180キロ東の太平洋上にミサイルが落下している(関連リンク)。
(Kikka)
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