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生まれつき茶髪の女の子が登場する漫画「その一言に、救われた話。」がTwitterに投稿され話題になっています。

地毛が茶髪の女の子が主人公
「何だその髪は」と教諭に注意され、生徒指導室に呼ばれてしまう茶髪の女の子。その場で“地毛証明書”を見せるも「……本当に地毛なのか?」と疑われ、また地毛を認められても他の生徒への影響や学校の評判を理由に「強制はしないが、できればもう少し普通の髪の色に――」といわれてしまいます。
そして「『普通』って何ですか?」という言葉を飲み込んだ女の子は、それに従い次の日、髪を黒色に染めることに。

髪の色を疑われ、『普通』にするよう言われてしまう女の子

言いたい言葉を飲み込んで黒色に
心の中で「(集団生活の学校では)秩序を保つためどこかで線を引く必要がある」と、普通の人間のフリをして過ごすことに「分かってる」と女の子。そんな心持ちで学校に着くと、誰かも覚えていない同級生の男子に髪が黒くなったことを指摘され、実は茶髪が地毛だったことを話します。
するとその男の子は染めてしまったことに「…もったいないなー……」と言い、「きれいだったじゃん、あの髪」と素直な感想を女の子に伝えます。入学式の日、彼女を後ろの席から見ていたという男の子は、風でなびいた時に太陽にすっと透けたその髪を見て「光がキラキラしてすっげーきれいだった」と言いつつ、茶髪の地毛のうらやむのでした。

誰だか知らない男の子登場

入学式の日に思ったことを女の子に一言伝える男の子

「光がキラキラしてすっげーきれいだった」という、女の子の茶色い髪の記憶
――それから時がたち、その男の子とは特に話すこともなく、名前も知らないまま学校を卒業した女の子。男の子はきっと忘れただろう、彼女の存在自体も覚えていないかもしれない。それくらい何気ない一言でしたが、女の子にとってその『きれい』という言葉は心に残り、朝カーテンを開けるたび、太陽に前髪が透けるたび「君のことばを思い出すのだ」と、今は茶色いそのキラキラした髪を揺らすのでした。
いろいろ考えさせられつつも、最後は心があたたまる展開に涙が……。

写真には在学中はずっと黒く染めていたと思われる女の子の姿が

何気ない一言が女の子の心を救っていました
この8ページの短編漫画を投稿したのは、Twitterやニコニコ静画などでさまざまなショートストーリーをアップしているイラストレーター・にいち(@niichi021)さん。以前には、読んでいて共感するとともに思わずキュンとなる漫画「『そろそろ寝る』を言い出せない女の子のお話。」などで人気を集めました(関連記事)。
ネット上では、「黒染めを強要された高校生が訴訟を起こした」と報道されたことをうけ、議論が広がっていました。今回の漫画にも多くのコメントが寄せられ、タイムリーな話題に「ほんと普通ってなんだろう」といった声や「(女の子の)言葉が響きました」「共感できる……」などの声、また何気ない言葉も相手によっては深く残ることがあることを再認識したといった声が集まっています。
Twitterで話題になっています
前後編、一気に公開されました
心が温かくなりつつ、いろいろ考えさせられる話でもあります
連作短編コミック「彼女の季節 ―少女アラカルト―」も発売しています
画像提供:にいち(@niichi021)さん
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