「東京コミックコンベンション2017」(東京コミコン)のスペシャルステージに12月1日、“北欧の至宝”ことデンマーク出身の俳優、マッツ・ミケルセンさんが登場。「子どものころからアメコミや映画が大好きです。(東京コミコンに)来ることができて良かったです」ととびきりのマッツスマイルを見せました。


東京コミコンの目玉のひとつ「スペシャルステージ」に登場したのはドラマ「ハンニバル」シリーズでハンニバル・レクター役、映画「ドクター・ストレンジ」でカエシリウス役を演じるマッツさん、人気シリーズ「スター・トレック」でレナード・マッコイ役を務めたカール・アーバンさん、ドラマ「キャッスル〜ミステリー作家は事件がお好き」で主役のリック・キャッスルを演じたネイサン・フィリオンさん、映画「スーサイド・スクワッド」でカタナを演じた福原かれんさん。司会進行は丸山周さんと映画評論家の杉山すぴ豊さんが務めました。


ギリギリまで登壇ゲストが明かされない状態で始まった本イベント。ゲストとして「まずはマッツ・ミケルセンさん!」と名前がコールされると会場は大熱狂。礼儀正しく一礼してから手を振るマッツさんに悲鳴に似た歓声が上がった他、報道陣からも「おぉー!」という声が上がりました。




続くネイサンさんも手を振りながら登場、壇上のマッツさんとがっちりと握手していました。さらにカールさんと福原さんがそれぞれ壇上のゲストとハイタッチしながら登場すると、すぴ豊さんから「すごい、これだけで200億ぐらいの映画タイトルですよ」という言葉が漏れるなど会場は一気に熱気に包まれました。





マッツさんは冒頭「私はこれまで3回も東京に来ているのですが、コミックコンベンション(コミコン)には参加したことがなかったのです。本当にすばらしいし、美しい」とにこやかにあいさつ。



ネイサンさんは「スターウォーズの方(マッツさんのこと)、スタートレックの方(カールさんのこと)、スーサイド・スクワッドの方(福原さんのこと)と同じ席につくことができて最高です。自分はすっかりオタクみたいになってしまっています。最高の席で楽しい思いをしています」と満面の笑みを見せました。


カールさんは「ありがとう、東京!」と日本語を交えながら手を振り、「今日は素晴らしい。皆さんの中で仕事をサボってきた人はいますか?」と質問。会場からは少なくない数の手があがり、「結構いるね」と満足顔。「2009年にスタートレックのプレミアで来て以来の日本ですが、招いていただいて本当にうれしいです」と真面目に続けるカールさん。しかし途中で隣の席のネイサンさんがカールさんの椅子の高さを思いっきり下げるイタズラを敢行し、「(ネイサンは)本当に背が高いね」とおどける様子も見せました。


これにガッツリ反応したのがマッツさん。ネイサンさんの椅子の高さを素早く下げつつ、自分の椅子も下げるというおちゃめな“椅子下げゲーム”を突如として始めます。対抗するカールさんがさらに低い位置で椅子を固定して「どうだ」とばかりにどや顔をしているとマッツさんはなんと地面に体育座り。




体育座りしてカッコイイ50代って何なの……(!)と混乱していると今度はカールさんが地面に寝っ転がって頬づえ。フリーダムすぎる展開に突入しますが、負けず嫌いのマッツさんは「それなら」、と舞台から飛び降りて会場を黄色い歓声で沸かせました。自由すぎるハリウッドスターたち、実に最高です……!



日本の印象についてマッツさんは「本当に大好きです。日本人の方々も大好きだし、東京の街も好きだし、食べ物も大好きです。昨日はレストランに行ってウェイターの方に“乾杯”と言ってもらったり、楽しみましたよ」と語りました。



またすぴ豊さんから「実はマッツさんはアメコミやブルース・リーがとっても好きで、僕らと同じ側にいる人なんですよ」という意外な一面を明かされたマッツさんは、コミコンの要でもある“スーパーヒーロー”という存在について、「子どもにとって魅力的なだけでなく、大人にもアピールする要素があると思います」と語りつつ、「でも私はスーパーヒーローを演じたことがないんです。むしろスーパー悪役を演じているんです」とニヤリ。これについてすぴ豊さんが「確かにマッツさんはいつもいい役を演じるんですが、最後死んでしまう役が多いんですよね。ハンニバルだけは生きていて欲しいです」とファンの声を代弁すると、「ハンニバルは不滅です。ちゃんと契約の中にもそうやって入れてもらいました」と裏話を明かしました。

ネイサンさんは「少年のころから日本に来たいと思い続けてきたので、来日できて素晴らしい思いをしています。日本の方々のニコニコした様子や礼儀正しさに本当に感心しています。私が日本語ができなくて困っているとすぐに助けてくださって本当に(日本が)気に入りました。今回は京都で紅葉の変化を楽しむことができ、とても美しかったです」と日本を絶賛してくれました。

そしてすぴ豊さんから2002年に映画「ファイヤーフライ 宇宙大戦争」に主演してからSF作品と縁遠くなっているのでは、と聞かれると「自分で決められることではないけれども、ぜひ(SF作品に)出たいです。皆さんのなかでそういう話があれば誘ってください」と関係者に呼びかけました。

カールさんは「日本はとても美しいところだと思いますし、文化も美しいと思います」とコメント。前回来日した際に“平和”という字を書く書道体験をしたそうで、それ以降はサインを求められた際には何百回も“平和”と書いてきたというエピソードを披露しました。ところがある日“平和”だと思っていた字が実は“屋根”という字なんだと言われてしまったとまさかのミスを告白。「今回はきちんと“平和”という字を書けるようにしたいと思います」と笑いを誘いました。





アメリカ生まれでアメリカ育ちの福原さんは「日本に住んだことはありませんが、みなさん暖かく迎えてくださるので日本に来るたびにセカンドホームだなと感じます」と話し、会場からは拍手があがりました。




大盛況で幕を下ろしたトークイベント終了後、さらに日本のマッツファンを沸かせたのはマッツさんと親交が深いゲームデザイナーの小島秀夫さん。
小島さんは自身のTwitterアカウントに霜降り肉を持つマッツさん、日本酒で乾杯する様子などの画像を投稿。すき焼きを堪能したらしいお二人の楽しそうな様子には2万件以上の“いいね”やたくさんのリプライが寄せられています。マッツさん、日本を楽しんで帰ってくださいね……!
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