何百年も生きた吸血鬼が赤ちゃんになってしまい、しもべの狼が人間の娘に変身しながら世話する――という異色の創作漫画「子守り狼と赤ちゃんあるじ」が、すさまじい“バブみ”によって「尊い」「ステキ設定すぎる」と人気を集めています。作者は、『月刊少年ガンガン』でエジプシャン・ファンタジー『Im〜イム〜』を連載中の漫画家・森下真さん(@sinsimo)です。

「子守り狼と赤ちゃんあるじ」第1話(画像提供:@sinsimoさん)

その美貌により生き血に困らぬ生活を送っていた主は、ただの食事(吸血)にすっかり飽き飽き。ある日「オギャってみたい」(※)と言い出します。しもべの狼には「馬鹿じゃないのか」と目で語られますが、主はムキになって若返りの薬を完成。早くオギャりたいばかりに大人に戻る薬を作らず飲んで、戻る方法のないまま赤ちゃんになってしまいました。馬鹿あるじ……。
※オギャる:幼児に立ち返って思う存分に甘えたいという心情を表した言葉。一方、対象の強い母性のことは「バブみ」と表現する。(使用例)バブみを感じてオギャる。


泣き喚いていると、うろたえていた狼が突然かわいい人間の娘に変身。狼が変身できることもメスだったことも知らなかった主は、驚きながら本能的に狼の首筋をガプリと吸血します。
狼はしばらくすると「痛い!! やめ!! 死ぬわバカあるじ!!」と抵抗。「マジで実行するなんて…お尻噛み千切ってでも止めればよかった!」と愚痴りながら、戻る方法が見つかるまでは「不味かろうが私の血で我慢してもらいますよ」「そこ動いたらめっ!ですからねバカ!」と母性を炸裂(さくれつ)させます。まさかのオギャり環境に「なんだコレ 戻れなくていい」とときめく主。
第2話

第3話



この狼は俺をはらんでいる……
その後も狼は、主の頭脳は大人のままだとは知らずに子守りを続けます。主が気分を損ねて血を飲んでくれないと、ぎゅっと抱きかかえて、「ごめんねあるじ お腹すいてなかったのかな?」「ゆるしてね」と、鼻でおでこをつんと小突いて“狼キッス”。バブみの天元突破に、主も心で「許すーー!!!」と叫びながら、はふはふ悶絶してしまいます。うらやましい……。
第4話
ファンタジー作品でよくみる「吸血鬼としもべの狼」という組み合わせから、ここまで個性的なキャラ萌え、関係性萌えを生み出す作者のセンスは脱帽もの。漫画は現在4話まで更新中で、現時点で累計5万7000回以上リツイートされるなど大人気に。「メッっっっっちゃ好きです」「吸血鬼が馬鹿可愛いし狼も可愛いし最高です!」「生きてきて初めてこんなに尊いと思いました」「書籍化してほしい」と拝むユーザーが続出しています。
主のお馬鹿っぷりに笑えたり、狼の母性に癒やされたり、2人の絆や成長にときめいたりと、1話4ページの中に楽しい要素がぎっしり詰まった創作漫画。月刊漫画誌での連載を抱えながらで大変でしょうが、続きや単行本化が気になるところです。森下真さんは同作をpixvでも公開中で、こちらではキャラの設定も見られます。
まとめ読みはこちら
バブ〜!!
画像提供:森下真さん(@sinsimo)
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