時代に乗り遅れた「陰陽連絡線」、JR三江線を振り返る光と陰のお話。【三江線秘蔵フォトも20点】
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鉄道会社の列車の運行情報は、さまざまな理由で列車の遅れを知らせています。災害や事故、乗客トラブルなどですね。しかし2018年3月14日現在、JR西日本の列車運行情報に珍しい内容が記されています。

三江線では、3月31日の最終運転に向け、多くのお客様のご利用が予想されるため、列車によってはご乗車いただけない場合もございます。あらかじめご了承ください。
「混雑するから乗れないかもしれません」という告知です。JR西日本の三江線はもともと乗客が少なく、ふだんは1両のディーゼルカーが走るだけ。運行本数も車両数も少ない路線です。しかし、急増した乗客数に対応しきれないほど混雑しているようです。


JR西日本の三江線は、日本海沿岸の江津(ごうつ)という街と、中国山地の三次(みよし)という街を結ぶ単線非電化の路線です。その距離は108.1キロ。険しい山間部と、江の川(ごうのかわ)という一級河川に沿い、車窓の美しさに定評があります。
しかし、三江線がにぎわっている理由は景色だけではありません。この路線は今月いっぱい(2018年3月31日)で廃止になってしまうからです(関連記事)。最後に乗っておきたいという鉄道ファンや、廃止の報道で関心が高まり、景色の良さを体感したい観光客が訪れているというわけです。

「お客さんが多いならば増発すればいいのに」と思います。三江線は、もともと乗客が少なく、車両の数も限られている路線です。近隣の路線から車両を借りていますが、ホームの長さや列車交換設備の都合で2両編成が限界だそうです。すれ違いができる駅も少ないため、全線直通列車は下り2本、上り1本でした。区間運転の列車を乗り継いでも、乗り通すチャンスは上下とも3便しかないのです。



なお、JR西日本は3月17日のダイヤ改正で、下りの直通列車を1本増やし、上りも直通列車を2本増やします。また、下り1本は山陰本線の益田駅から直通し、上り1本は山陰本線の浜田まで直通します。そのぶん区間運転はなくなりますが、春休み期間中を含む廃線までの約2週間は「三江線お別れ乗車」に配慮したダイヤになります。
そもそも、三江線はなぜ廃止になってしまうのでしょうか。