シンガポールのWigetworksが開発を進めている、「水面すれすれの超低空」でかっ飛ぶ小型船「エアーフィッシュ(AirFish)」のデモンストレーション映像が注目を集めています。

トビウオのように海面スレスレを飛ぶ船……いや、船? 飛行機?
映像は2017年にマレーシアで行われた試作機の試験飛行の様子を撮影したもの。海上に浮かんでいる「AirFish-8」が加速して飛び立ち、海上を超低空で飛行する姿を披露しました。

安定した飛行を披露する「AirFish-8」

シンガポールでは「船舶」として登録されているそうです
AirFish-8は大きく2つの特長があります。エンジンには自動車用の7リッターV8エンジンを搭載します。自動車用エンジンを使うことで、一般的な船舶に比べて効率を高め、総じて維持費を抑えられるとしています。
もう1つは「グラウンドエフェクト」を活用していること。

難しい話を省略すると「トビウオ」が飛べる理由と同じ力が働いています
グラウンドエフェクト(地面効果、あるいは水面も含めた表面効果)とは、翼の形状を持つ物体が表面付近を移動すると、翼と表面の間の空気流が変化する現象のことです。翼の形状によって、F1などのレーシングカーでは車体の下部に負圧を発生させて、下向きの力(ダウンフォース)を得ます。対して航空機では上向きの力「揚力」を得ます。この力によって浮上します。
水面上を飛ぶ「トビウオ」も同じです。トビウオは水面から飛び立ち、翼の形状に進化した大きなヒレを使って数百メートルもの距離を飛行できます。また、日本の夏の風物詩となっている「鳥人間コンテスト」も分かりやすい例かもしれません。湖面スレスレになってから粘る参加者がいたりします。あれも同様にグラウンドエフェクトの影響を少なからず受けています。

操縦席の様子は船というより飛行機って感じ
AirFishはパワフルな自動車用エンジンとグラウンドエフェクト、この2つの力を組み合わせることで、船としては驚異的な最大106ノット(約時速196キロ)の速度で移動できます。搭乗人数は8〜10人で、最大積載量は1000キロとなっています。
フェリーの一般的な船舶、さらにはウオータージェット推進を使う高速艇や「ジェットフォイル」などの水中翼船などより速い速度で、数人規模の人員と最低限の物資を輸送できます。小規模な旅客やプライベート艇用途だけでなく、迅速な行動が求められる水上、海上における消防や救急、災害派遣といった分野での活躍にも期待です。
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