菅義偉官房長官は4月13日、日本政府が「海賊版サイト」としてブロッキングを推奨する3つのサイトを名指しで発表しました。名前があがったのは、かねてやり玉にあがっていた「漫画村」と、動画配信サイトの「Anitube」と「MioMio」。書籍の海賊版を扱う漫画村とは異なり、Anitubeはその名の通りアニメの違法配信、Miomioはアニメ・実写動画の違法配信が主なコンテンツのサイトです。

政府に名指しされたAnitube
漫画村は11日、出版社からのDMCA申請によりGoogleの検索結果から除外されるようになり、さらに原因不明のアクセス不能状態に陥り閉鎖説も上がっている状況でした。漫画村への注目が集中する中で、ブロッキング推奨サイトが漫画村以外にも明示されたことで、SNS上では少なからぬ動揺が走っているようです。
特にAnitubeはユーザー数も多かったようで、突然のブロッキング推奨宣告に「Anitube」というワードが漫画村をさしおいてTwitterトレンド/Yahoo!リアルタイム検索ランキングで1位を記録するほど(13時10分確認)。


Yahoo!リアルタイム検索ではAnitubeが1位、MioMioが2位に
Twitterでは「“サイト名”+“悲しい”」のようなワードで検索をすると、本気でサイトブロックを悲しむユーザーが多数見つかるほか、悲しむユーザーを盗人猛々しいと批判するツイートや、海賊版ユーザーを揶揄(やゆ)してネタにするツイートも多数ヒットします。
Anitubeが対象になったことを悲しむツイートを見ていくと「Anitubeはまじかんべん….漫画村のせいでアニメ見れなくなるのつらすぎる…」「漫画村は分からないけどAnitubeとかは暗黙の了解になってた気がする」「Anitubeで青春時代を過ごしたから無くなったら悲しい」といったピュアな声が多く見られます。
ちなみに、この他にAnitube利用者の言い分として目立つものに、「地方でアニメが放送されていないから、Anitubeのような違法サイトに頼らざるを得ない」という意見があります。一見情状酌量の余地がありそうですが、筆者が今期新しく放送されるアニメ72本を調べてみたところ(※)正規でネット配信されていない作品はわずか5作品でした。なお、配信が無い作品の内2作品は全国で放送されているNHKアニメで、1作品はBS独占放送のアニメ。地方でも正規のルートでほぼ網羅することが可能です。
※「あにぽた」と、各作品の公式サイトを参考に調査
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