5月7日、福島県知事の内堀雅雄氏は知事定例記者会見で、福島県の農産物のPR事業において山口達也さんが脱退したアイドルグループ「TOKIO」を今後も起用していく方針を発表しました。「福島県の復興に向けてTOKIOのみなさんがこれまでに果たした大きな役割を踏まえ、4人に引き続き力を貸していただきたい」と説明しています。

内堀雅雄県知事
福島県では2012年度から、原発事故で風評被害にあった福島の農産物をPRする事業で、TOKIOが出演するポスターやテレビCMを制作してきました。しかし4月にメンバーの1人である山口さんが強制わいせつ行為の疑いで書類送検され、5月6日にはジャニーズ事務所が山口さんからの辞表を受け入れて契約解除したことを発表。福島県はすでに庁舎からTOKIOの出演ポスターを回収しており、今後もPRに起用していくのか注目が集まっていました。

山口さんが消えたTOKIOの紹介ページ(画像加工は編集部によるもの)
4人となるTOKIOを今後も起用する大きな理由は2つあると内堀氏。1点は原発事故以降に風評で苦しんでいた福島をTOKIOが全力で応援してくれたこと。もう1点は、5月2日に山口さん以外のメンバー4人が登壇した記者会見で、福島の復興についてそれぞれが自分の言葉で思いを述べたことを挙げました。
「これまでTOKIOのみなさんと2012年から継続的に風評払拭の仕事をしてまいりしました。2012年というのは震災原発事故の1年後です。その時点から継続して共に悩みながら苦しみながら一緒に活動してきました。今回4人でまた新しいTOKIOがスタートされるわけですが、今一度また一緒になって福島県の復興のために福島県に力を貸していただきたい、その素直な思いでございます」(質疑応答より)
またTwitterでハッシュタグ「#今度は福島がTOKIOを応援する番だ」が盛り上がっていたことについては、「今回のハッシュタグ、ネットでのご意見、県に寄せられた意見等については、できる限り目を通しております。やはりさまざまなご意見が今回の事案についてはあり、人それぞれの考えがあろうかと思います。そういったものを真摯に受け止めながら、今後の新しいプロジェクトをどういった形で進めていくことが最善なのか模索していきたいと考えています」とコメント。
県では2日の記者会見を受け、3日に県のクリエイティブディレクター・箭内道彦さんを通じてジャニーズ事務所へ正式な継続を依頼。その日のうちに事務所から「今後も基本的にお受けしたい」と回答をもらいました。PR事業は広告代理店が手掛けており、詳細やスケジュールについては「今後広告代理店を通じて具体的に詰めていきたい」としています。

TOKIOが担当してく「ふくしまプライド。」販売力強化支援事業
(黒木貴啓)
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