日産自動車とイタリアのデザイン会社イタルデザインは6月29日、両社が共同開発した試作車「Nissan GT-R50 by Italdesign」を発表しました。同車は2018年7月に、欧州で実車が初公開される予定です。




Nissan GT-R50 by Italdesignは、GT-Rの登場50周年(2019年)、そして数々の名車のデザインを手掛けた工業デザイナーのジョルジェット・ジウジアーロ氏によって設立された会社であるイタルデザインも2018年で設立50周年を迎えたことから、それぞれの歴史を記念して制作された限定プロトタイプモデルです。
両者は、「何の制約もなくGT-Rを作ったらどうなるだろう」をテーマに、R35型「GT-R NISMO」2018年モデル(関連記事)をベースに、イタルデザインが内外装のデザインを施しました。

黒を基調とした、流れるように美しくつややかなボディー。フロントのインナーパネルやトランクリッドなどにゴールドをあしらい、ベース車よりも低く引き直されたルーフラインによって、より立体的に見える力強い筋肉質な印象を与えます。GT-Rの伝統である4灯のテールライトも空洞を囲むような形状にアレンジされ、トランクとアウターパネルの間に浮いているような近未来的なデザインとなっています。可変式のリアウイングや、ボディーに合わせてデザインした21インチの専用ホイールも装備します。
内装もより高揚感を受けるうっとりする仕上げです。標準モデルの機能性を引き継ぎつつも、カーボンファイバー、アルカンターラ、イタリア製レザーなどの上質な素材を採用し、メーターやドア、スイッチ類に至る細部も見直した「未来的なレーシングカー」をイメージしてデザインしました。走行性能面も公道仕様のGT-R NISMOを元に、レース専用車「GT-R NISMO GT3」(関連記事)のノウハウを取り入れて強化。最大出力は720馬力で、GT3車両用の大容量ツインターボチャージャーや大型インタークーラーを備えます。
なお、日産のデザイナーであるアルフォンソ・アルバイサ氏によれば、このモデルは「あくまで両社の50周年を祝福するものであって、次期GT-Rに向けたデザインではない」と述べています。しかし、もしこのデザインで本当に市販されたとしたら……「まじすげぇぇ」となること必至ですね。

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