いにしえの人々の創造性に驚嘆。
デザインとグラフィックの総合情報誌月刊『MdN』(エムディエヌコーポレーション)の9月号(8月6日発売)で、「異形の美術 キャラ大百科」を特集しています。価格は税別1380円。

今夏、東京国立博物館で「縄文―1万年の美の鼓動」展が開催されるなど、太古の創造物を「美」の観点から見つめ直す機会が多くなっています。「異形の美術 キャラ大百科」は、日本をはじめ世界各地のいにしえの人々が作りだした「美」を、キャラ化、あるいはキャラ立ちという面から再考していく企画特集です。
ハリウッド映画や、マンガ、アニメ、ゲーム……それらと比べても、はるか昔の人々が生み出した造形物、例えば「縄文時代の土偶」や「中南米の古代文明の像」などは、驚くほど目新しく感じます。むしろ、その優れたデフォルメ感覚を見ると、いにしえの時代の人々に「キャラデザ」能力はかなわないのではないか、と思えてしまうほど。この特集では、そうした「異形の美術」とも言える、いにしえのキャラ的な産物の数々を紹介しています。



「メソアメリカ編」「縄文キャラ編」「古代アンデス編」など世界の地域や時代に分けてキャラをピックアップしていきます。また、前記の地域から太平洋を渡った先、日本の仏像編も掲載しています。

そして、キャラのような個性を放つ「変わり兜」の造形について、小和田哲男氏が解説。また「西洋美術に異形さは感じない? 異形の絵画の歴史」を美術評論家/フリーキュレーターである平松洋氏が論じます。美術に影響を受ける映画の造形史についての高橋ヨシキ氏へのインタビューも掲載されています。

数百年、あるいは1万年以上を隔てた「美」は、現代から見れば異形であるいっぽう、今にも通じる普遍性を内在しているかと思えます。そんな「美」を知り、そして楽しめる1冊といえるのではないでしょうか。
(クラタマスミ)