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毎年、8月の終わりに読売テレビ・日本テレビ系で放送されている「鳥人間コンテスト」。もはや夏休みの終わりの風物詩だが、この大会は実際には7月の終わりに琵琶湖のほとりで開催されている。
全国的に知名度のある大会ではあるものの、実際に開催されるロケーションは滋賀県。そのため、その大会の実態は競技関係者と地元民にこそ親しまれているが、それ以外の人にとってはあまりなじみ深いものではない。

東京住まいの人間からすれば「毎年毎年開催してるけど、実際のところ現場はどうなってるのさ……?」という謎の大会、鳥人間コンテスト。今回の大会では、運良く知り合いのライターさんに誘われて本番を見に行くことができた。
しかし、大会当日の7月28・29日は謎すぎる経路で日本列島を西進した台風12号が関西に上陸するか否かの瀬戸際。なんせ人間が乗った飛行機が、調子がよければ数十キロも飛ぶ大会である。台風の影響はもろに受ける。その時現場では何が起こっていたのか、レポートしたい。
台風で大荒れになった今年の大会、スケジュールは全部前倒し
既に報道されているように、今回の鳥人間コンテスト2018は29日の競技が中止され、人力プロペラ機部門がノーコンテストとなっている。
台風接近のため、7月29日の競技は中止された
実際に現場にいた人間の肌感覚でも、この主催者側の判断は妥当なものだと思う。それくらい現場の天気はコロコロと変わったし、飛行自体にもかなり影響が出ていたのが素人にも分かった。中止がアナウンスされた15時すぎあたりでは、朝は静かだった水面がめちゃくちゃに波打っており、「これはやべえ……」というのが見た目にも明らかだったのである。
28日の朝6時半、ホテルを出発してタクシーで現場へと向かう。天気は曇りだ。鳥人間コンテストが行われるのは琵琶湖東岸の彦根市松原水泳場。タクシーの運転手さんによれば、鳥人間コンテストのあのプラットホームは「1年のうちかなりの期間、目にする」という。
どういうことかと尋ねると、「組み立てるのに約2カ月かかって、大会をやって、またバラすのに2週間くらいかかるんだそうですよ」と説明された。合計すると3カ月くらいはプラットフォームを作ったりバラしたりしているのだという。完全に大規模工事だ。

そのプラットフォーム、会場入り口から既にめちゃくちゃ見えていて、存在感がすごい。なんせ水面からの高さは10メートル、大体3〜4階建てのビルと同じ高さである。思わず口をついて「テレビで見たやつだ……!」と言いそうになる。ボケッと見ているわけにもいかないので、急いでプレスルームとして設置されたテントに向かう。


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