唐突に始まった、バーチャルYouTuber、“マシーナリーとも子”による不定期コラム。第1回のお題は何にしようかと相談していたところ、「『トランスフォーマー』のメガトロンとスタースクリームがいかに百合かを語りたい」と提案されたので速攻で却下し、今回は9月7日に発売されたばかりのプレイステーション 4専用ソフト「Marvel's SPIDER-MAN(スパイダーマン)」について語ってもらいました。
直前に発表されたPVを見てむせび泣き、秒速で購入を決意したというマシーナリーとも子。彼女が「これは間違いない」と確信した理由とは……(メガトロンとスタースクリームについては読者の反応を見て検討します)。

せやろか?
ライター:マシーナリーとも子

徳で動くバーチャルYouTuber(サイボーグ)。「アイドルマスター シンデレラガールズ」の池袋晶葉ちゃんのファンやプロデューサーを増やして投票してもらうために2018年4月に活動開始。前世はプラモ雑誌の編集をしていたとも言われているが定かではない。現在はBOOTHでグッズを売ったりLINEスタンプ(1・2)を売ったりして糊口をしのいでいる。お仕事募集中。
Youtubeチャンネル:https://www.youtube.com/user/barzam154
PVで「ウッッッ!!!!!!!!!!!」ってなって注文した
少年の勇気に希望をみたバーチャルユーチューバー、マシーナリーとも子よ。
な、な、オイ人類さあ。プレステ4の「Marvel's SPIDER-MAN」買った?

プレイステーション 4専用ソフト「Marvel's SPIDER-MAN」
マシーナリーとも子こう見えてアメコミについて結構にわかオタクだからさあ。E3だかで初発表された段階でめちゃめちゃ欲しかったんだよな。アクションとかすっごく「バットマン」のアーカムシリーズ(※)意識してる感あるしさ。あとサム・ライミのスパイダーマンやってたときに出たスパイダーマンのゲームもめちゃめちゃ面白かったから「スッゲー! 欲しい!!!」ってなってたんだよな。
※編注:「バットマン アーカム・アサイラム」「アーカム・シティ」「アーカム・ナイト」の三部作
でも速攻予約するほどではなくて、「まあ発売してからひと月ふた月したら買うか」くらいに思ってたんだけど発売日直前に発表されたPVで「ウッッッ!!!!!!!」ってなったので注文しちゃった。今日は、なんでそのPVに「ウッッッ!!!!!!!」ってなったのか、人類どもに教えてあげるわ。
聞きたくなくても聞け。
ピーター・パーカーが名乗ったラジオネームで死亡
問題のPVは、発売日からわずか3日前の9月4日に公開されたばかりの「市民の敵スパイダーマン!? 危険の元凶篇」。スパイダーマン大嫌い親父、J・ジョナ・ジェイムソンが自らパーソナリティを務めるラジオ番組に合わせてゲームに登場するキャラクターを紹介するってPVで、まぁ〜おなじみのヴィランやらなにやらでファンの心をキャッチする要素盛りだくさんのPVであるんだけども、マシーナリーとも子がポチっちゃった理由はそこじゃない。
マシーナリーとも子絶頂ポイントはPV開始25秒ほど。番組にスパイダーマン=ピーター・パーカーが正体を隠して電話をかけるところだ。
セリフを書き出してみようか。

ラジオに電話するスパイダーマン(PVより)
ジェイムソン:今日はスパイダーマンがこの街のヒーローだと信じ切っている情弱なリスナーからの電話だ。キミの名前は?
ピーター:えー、ピー……じゃなくてベン。ベン・ライリー。
ベン・ライリー!!!!!!!!!!!!!!!!(エモすぎて気絶)
ここでピーターがベン・ライリーを名乗ったのが胸に来すぎて秒速で注文してしまいました。おかげで発売日の今日、もう家にあるよ。うれしいね。
じゃあなんでベン・ライリーがエモいのかというのを解説しよう。

ベン・ライリー(マーベル公式サイトより)
ピーター・パーカーではない「もう1人のスパイダーマン」
ベン・ライリーというキャラクターは90年台のスパイダーマンに登場したキャラクターで、ジャッカルというヴィランによって生み出されたピーター・パーカーのクローン人間だったんだな。
最初はピーターと敵対してたんだけどいろいろあって和解。一緒にヒーロー活動をするようになったんだけど、すったもんだの末に実はオリジナルはベン・ライリーのほうで、長い間我々がスパイダーマンとして慣れ親しんできたピーター・パーカーのほうこそクローン人間だった、というものすごい真実が発覚。そんなのアリかよ。というわけでピーターは身を引き、ベン・ライリーが新たなスパイダーマンとして活躍するようになったのだった。
このへんのお話は格闘ゲーム「マーベル VS. カプコン」の元ネタでもある『オンスロート』の邦訳本で読めるので興味の湧いた人類はぜひ読んでみてほしい。ピーターとベンの仲のいい兄弟のような関係がすげ〜クるものがあるんだわ。

『オンスロート』邦訳本3巻よりベン・ライリーとピーター・パーカー(『Xメン:オンスロート』3巻110ページ)

「“またクローンが死んで悲しかったんだ!”って弁解するのかい…?」(『Xメン:オンスロート』3巻111ページ)
だけどこの展開は不評だったらしく、結局その後「やっぱりピーターがクローンっていうのはウソ! ベン・ライリーはクローン人間でした〜」ということになった。なんだそりゃ。アメコミそういうとこあるよね〜。
と、まあ上記のようなベン・ライリーという男がいたんだよ……。
ということを踏まえてピーターがベン・ライリーを名乗ったことを思うとエモ死してしまう。ゲームには出てこなさそうだけどな。
ちなみに数年前に「めちゃめちゃスパイダーマンが出る」「レオパルドンが出る」で話題になったコミック『スパイダーバース』にもベン・ライリーが登場してこれがまたいい話なんだ。

『ワールド・オブ・スパイダーバース』のベン・ライリー(『ワールド・オブ・スパイダーバース』263ページ)
マシーナリーとも子はアメコミオタクとしては結構弱いオタクなのでベン・ライリーの活躍はさっき触れた『オンスロート』とこの『スパイダーバース』でしか読んだことないんだけどこれらを読むだけでもベン・ライリーはピーター・パーカーのクローン人間といえど立派な個性をもったひとりの人間だと言い切れるね。『オンスロート』は中古本を手に入れるしかないけど、『スパイダーバース』はまだそのへんの本屋さんで買えると思うのでぜひ読んでみてくれよな。
というわけでマシーナリーとも子はこんな文章書いてないでとっととプレステ4の「Marvel's SPIDER-MAN」を進めたいのでこのへんで締めます。なあオイ見てくれよ。ゲーム開始前の難易度選択が「アメイジング」と「スペクタキュラー」な時点で「これは良ゲーだぜ!」って理解できるよな。最高。それじゃあな。
許せる!

難易度の「Amazing」「Spectacular」はそれぞれコミックやアニメ、映画のタイトルなどとして使われている『Amazing Spider-Man』や『Spectacular Spider-Man』を意識したネタと思われる
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