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秋田県横手市増田町にある薬局が、古くから残る医療用品や貴重な薬棚などを一般公開して注目を集めています。約300年の歴史を持つ「旧村田薬局」を取材しました。
「これは行かないわけには行かぬ」とTwitterユーザーの記録舎(@North_ern2)さんが投稿したのは、ノスタルジックな佇まいの薬局の画像。歴史を感じる薬棚や「軍隊熱薬」などと書かれた看板など貴重な品の数々が並んでおり、「これは行かないと。ドストライク」「この薬が並んでるの好きです。ほんと1度行ってみたいと思いました」「色んな意味でレベル高いですね」などのコメントが寄せられています。

旧村田薬局





旧村田薬局を取材
ねとらぼ編集部は旧村田薬局に取材を申し入れ、展示がはじまったきっかけや、見どころについてお話を聞きました。

取材に応じてくださったのは「旧村田薬局」11代目の村田さん。地元・増田で約300年続く「旧村田薬局」は秋田県では最古の部類に入る薬局だと話してくれます。
――古い薬瓶や医療用品など珍しいものがたくさんあるとネットで話題になっています。
村田:ありがとうございます。この辺りは伝統的建造物群が多く、内蔵や主屋などを含めて一年に一度だけ一般公開する「蔵の日」というのがあるのですが、7年前に「蔵の日」限定で1回の店舗部分(薬局内部)を公開したのが、最初の展示でした。そこから不定期に展示を続け、現在では見学料200円をいただいて、お店が空いているときは常設展示しています。


――展示に本格的に力を入れ始めたきっかけは。
村田:うちは秋田では最古の部類に入るといわれる、300年続く薬局なのですが、周辺の人通りが少なくなったことなどから2003年に廃業をしました。その後、11代目の私はイオンスーパーセンターなどで務めあげた後、生家である店舗に戻ったのですが、敷地から瓶に入った薬品や珍しいものを発見したため、1年半前ごろから展示物を増やすことになりました。



――貴重な品が多いので、見学に来るお客さんも多いのではないでしょうか。
村田:時期によって波がありますが、5月の連休やお盆、10月の紅葉シーズンは混雑しますね。団体さんも月に2回から5回はみえます。私どもではいらっしゃった見学客の方に展示の解説もしているので、混雑しているときは少し時間をつぶしていただくのが良いかと思います。せっかく来ていただいているので、説明も丁寧にできればなと。




――「旧村田薬局」では蔵を店舗にしているそうですね。珍しいと思いました。
村田:うちは薬局として活用している「店蔵」、座敷蔵とも呼ばれる「内蔵」、自家製のみそや漬物を作っていた「みそ蔵」と3つの蔵に加え、薬品を収めておく「危険蔵」と「離れ」で構成されているのですが、内蔵は明治10年(1844年)ごろに建てられたものですし、今は使っていませんが伊万里焼の陶器の便器がある昔のトイレがあったりと、それぞれ趣があります。店蔵の1階は昭和レトロな雰囲気で20分程度見学されるお客さんもいますし、40年くらい前から使用していない地下の調剤室の見学もおすすめです。




――それだけ蔵があると、土地がとても広そうですね。
村田:もともとはこの辺りでは一般的な300平米の土地を所有していましたが、お隣の土地も購入したので、今は600坪あります。敷地の中には水路も流れていて、雪のない時期(3月から11月初旬ごろまで)は、水が流れるさまも面白いですよ。台数は限られますが、駐車場もあるので、ぜひ見学に来ていただきたいです。



「旧村田薬局」は不定休で営業中ですが、冬季(12月から2月まで)は天候による休業が増えるそうで、3月中旬ごろからは平日も見学できるようになるとのこと。また来店の際には「090-6457-3302」に事前に見学希望の連絡をするのが確実とのことです。
画像提供:記録舎(@North_ern2)さん
(Kikka)
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