横須賀トンネルめぐり1日旅（4）：アニメの聖地になるトンネルってやっぱパワーある！　隧道マニア監修の「横須賀トンネル旅」やってみた【最終回】

レンガの積み方にもいろいろあるって知ってた!?

　南側坑門と北側坑門のどちらか一方に本物のレンガが残っています。どこが本物か分かりますか？

本物のレンガはどーれだ？

　では、ヒントを出しましょう。レンガの積み方には、イギリス積み、フランス積み、長手積みなど、さまざまな手法があります。

いろいろなレンガの積み方がある

　強度の関係から坑門に長手積みが使われることは、ほぼありません。ところが、レンガタイルが張られている箇所は長手積みに見えます。なので、坑門で長手積みの場合レンガタイルである可能性が高いことになります。さらに、レンガタイルがはがれている箇所があれば一目瞭然です。

南側坑門のレンガタイルのはがれた箇所でも見極められる

　知識をもって改めて坑門を眺めると、北側坑門のみ一部がイギリス積みであることが分かります。おそらく、このレンガは建設当時の本物のレンガです。

北側坑門のレンガはイギリス積みになっている

側壁にもイギリス積みが見られます

　坂本隧道は元は水道管を敷設するために作られました。かつて横須賀市内には水道用を兼ねる道路トンネルが多くありましたが、現在（2018年12月3日取材時）も通行できるものはここだけです。

トンネルで使われるレンガ積みの種類

宮脇俊三編著・日本交通公社『鉄道廃線跡を歩くII』より

　みなさんレンガの積み方、ばっちりマスターしましたね！　それでは最後のトンネル若松隧道にレッツゴー！