電子部品などを接合する際に行われる、はんだ付け。学校の授業で経験がある人も多いはずですが、日本はんだ付け協会理事長(@handatsuke)によると、「全人類の90%以上」がはんだ付けで金属がくっつく理由を誤解しているのだとか。

基板に電子部品のリード線を差し込み、そこを高温の「はんだごて」で加熱。針金のような形状をした「はんだ」を押しつけて融かし、良いタイミングではんだ、はんだごてを離す――ざっくり言うと、はんだ付けの手順はこんな感じ。では、この作業をすると、どうして接合できるのでしょうか。
日本はんだ付け協会理事長によると、この原理は「はんだが持つ“すず”の原子と、基板やリード線の銅原子が互いに拡散することで、合金層が形成される」というもの。「融かして固めたはんだでくっつく」のではなく、「融かして固めたはんだと、基板などのあいだにできる合金でくっつく」というわけです。このため、はんだをたくさん盛っても接合強度は強くならないといいます。
こういったことを知らない人が、本当に人類の90%以上……かどうかは定かではありませんが、Twitter上では「知らなかった」「原理までは習ってなかった」といった声が続出。かなりの人が理解していない話というのは、間違いなさそうです。
はんだ付け自体は習っているはずなのですが……
「授業で基本的なやり方だけ覚えて、それで終わり」という人も多そう
ちなみに、接合強度がもっとも強くなるのは、形成される合金層が1〜3マイクロメートルのときで、このためには熱が不足しても、加熱し過ぎてもいけないのだとか。基本的なやり方は中学校などでも教わりますが、突き詰めるとなかなか奥の深い世界のようです。
目には見えない温度の違いで、目には見えないくらい薄い合金層をコントロールするわけですか

画像提供:はんだ付け職人(@handatsuke)さん
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