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5月20日放送「ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート〜」(フジテレビ系)の主役は軒下吾郎(浜野謙太)。医師を目指していた軒下のコンプレックスと、技師であり続けようとする五十嵐唯織(窪田正孝)が対照的な7話だった。

唯織(窪田正孝)は医師なのか? 技師なのか? イラスト/まつもとりえこ
第7話あらすじ「検査で患者は救えないのか」
乳腺外科に、軒下と中学時代の同級生だった蛭田真貴(松本若菜)と志朗(篠原篤)夫妻がやって来る。人間ドックで真貴の胸にしこりが見つかり、マンモグラフィ検査を受けに来たのだ。軒下と再会した真貴は、彼が卒業アルバムに将来の夢は医者と書いていたのを覚えていた。初恋の相手の真貴から「夢を叶えたんだね」と言われ、本当のことが言えない軒下。
真貴のマンモ画像を読影した甘春杏(本田翼)は、悪性の疑いがあるため超音波検査が必要との診断を下す。再検査が2カ月後になると知った志朗は軒下に医者として検査を何とか早められないか泣きついた。しかし、特別扱いはできないと答えるしかない軒下。それでも諦めきれない志朗は、通りかかった唯織に声をかけ、事情を説明した。唯織は軒下がこぼした「検査では患者は救えないのか」という言葉で何かに気付き、真貴のマンモグラフィ検査を再度行うことにする。結果、真貴のしこりは良性の腫瘍の可能性が高いとわかった。
真貴ががんではないと知った軒下。帰ろうとする真貴たちに、医者だと嘘をついたことを彼は告白して謝った。すると真貴は、「患者を救うっていう夢は叶えている。私たちを救ってくれたのは技師さんだよ」と返答した。
あくる朝、小野寺俊夫(遠藤憲一)は唯織に声をかけ、ピレス教授の研究室のサイトを見せた。そこには、白衣を着た唯織の姿があった。「お前よ、何者なんだ?」と小野寺に尋ねられた唯織は、答えに窮した。
「見た目に惑わされるな」というテーマを体現した放射技師・軒下の腕
今回の主役は軒下だった。彼の存在そのものが、そのまま7話のテーマになっていた。
外傷の急患を担当した広瀬裕乃(広瀬アリス)。患者の右腕の骨折を疑う裕乃に軒下はアドバイスした。
「見た目に惑わされんな。大事なのは観察だ。折れてるほうの腕で殴ってくる奴いねえだろ」
真貴の胸部の追加撮影を行った唯織は、しこりについて「角度を変えてしっかり見つめると違う顔が出てきます」と説明した。急患の対応も、しこりへの見解も、まるで軒下の人となりそのままだ。パッと見は無責任でも、技師の腕は一流の軒下。いつもボロクソに言ってくる同僚も、本心では信頼している。そういえば、デート中に軒下が飲んでいたのはワインに見せかけたぶどうジュースだったし。
対象をよく見つめ、本質を見極めることが大事。軒下にそう教えられた気がする。そんな彼も裕乃から受け取ったノニ茶をよく見ずにグイグイ飲み、むせてしまっているのだが。

7話の見どころは、軒下(浜野謙太)の存在そのもの。「対象をよく見つめ、本質を見極めることが大事」と教えられた気がした イラスト/まつもとりえこ
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