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海賊版サイト「漫画村」を運営していた疑いで、福岡県警などが7月10日、少なくとも2人を逮捕したと、複数の媒体が報じています。共同通信の記事によれば、逮捕されたのはいずれも東京に住む20代の男女とのこと。
「漫画村」を巡っては9日、元運営者の1人とされる星野路実(ロミ)容疑者がフィリピン入国管理局に拘束されましたが、今回逮捕されたのは星野容疑者とは別の人物(フィリピン入国管理局のプレスリリース)。星野容疑者は現在、フィリピン・タギッグ市にある施設に収容されており、星野容疑者も今後、日本に強制送還されたのち逮捕される見通しとなっています。

現在は閉鎖されている「漫画村」(モザイク加工は編集部によるもの)

7月10日17時30分追記
一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)からも運営者の逮捕について、正式に発表されました。以下、出版5社による共同コメント。
「漫画村」を通じたマンガの違法配信は、出版業界をあげて対応しなくてはならない最重要案件であるとして、(株)KADOKAWA、(株)講談社、(株)小学館、(株)集英社、(株)スクウェア・エニックスの5社では、ACCSを通じ問題解決に向けて共同で取り組んでまいりました。
その一つは刑事事件としての対応で、問題発覚当初から捜査機関と連携し、情報を提供するとともに捜査に必要となる関係書類の提出を行いました。そして、上記5社の複数作品を対象として、著作権者とともに出版社自身も連名で刑事告訴を行うなどの手続きを進めてきたのです。
刑事事件はその性質上、客観的証拠の集積によって事実を立証することが求められており、極めて詳細な証拠揃えと厳格な手続きを経て行われるものと理解しております。
今回の「漫画村」事案は、国外のサーバーその他が悪用されるなどにより、行為者の秘匿性が高い中で侵害行為者の具体的特定に多くの困難を伴ったものと推測いたします。
こうした状況下において、捜査機関による地道な捜査が結実し、侵害行為者が特定されたことで今般逮捕に至りました。さらに、サイト運営者の男性は逃亡先とみられるフィリピン国内において現地当局に拘束され、今後日本国内において逮捕される見通しと聞き及んでおります。日本の捜査当局ならびにフィリピン当局の尽力に感謝するとともに、これを機に「漫画村」の全容が解明されることを期待します。
共同対応した5社は、引き続き捜査の行方を見守るとともに、著者並びに出版社が受けた甚大な被害を回復すべく民事訴訟の手続きも検討してまいります 。
残念ながら悪質な海賊版サイトによる被害は甚大で、いまもなお多数の海賊版サイトが跋扈しておりますが、関係各方面と協力して、これらの根絶に向けて今後も努力していく所存です。
※7月11日17時追記:当初、星野容疑者の名前を「路美」と記載していましたが、「路実」の誤りでした。お詫びして訂正いたします
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