「予想を裏切ってくれるという予想」を裏切った展開!
衝撃のラストを推理する
最後の最後、またも衝撃のラストになる。
赤池幸子(大方斐紗子:502号室)が、黒いガムテープをまかれ、高いビルの屋上、いまにも落ちそうなところに座らされている。
翔太と二階堂のところに、無人の車椅子が進んできて、そこには「あなたの番です」の文字が!
って、まあ、ここまでくれば、なんでもありなので、なんとでも推理できる。
「ともかく最後まで驚かせるんだ。この件に関してはどういう真相かはまったく考えてないぞ」が正解な気もするが、考えてみよう。
赤池幸子の遺産を狙って親切にしていた江藤祐樹(小池亮介:404号室)。
江藤祐樹もまた幸子の孫なのだ。


赤池幸子(78)【大方斐紗子】502号室、江藤祐樹(23)【小池亮介】402号室
黒島沙和が、赤池美里と赤池吾郎を消してくれ、そして本人が投獄されたいまとなっては、いっこくも早く幸子が死んで遺産が自分のところに転がり込むのがベストだ。
だが、江藤が自分が手をくだせば、動機が明白で、すぐに捕まってしまう。
そこで、江藤は、人間を自在に操るメンタルテクニックで(そんなそぶりは、いままでドラマに出てこなかったが、隠し持っていたのである)、水城刑事の憎しみを増幅する。
相棒の神谷将人(浅香航大)が殺されたのは、結局知っていながら黒島を放置していた幸子が黒幕であり、幸子が原因だったのだ。水城は、黒島沙和が使った黒いガムテープをそのまま使って、幸子を拘束し、屋上に置く。
江藤は、事件を混乱させるためにリモコン操作できる車椅子を使って「あなたの番です」と書いた紙を翔太と二階堂に届けるのだった。
そして、榎本総一は更生施設から出てくる。彼は、黒島からプレゼントされた『銀河鉄道の夜』を繰り返し読んでいた。自己犠牲によって死ぬことを賛美しつつも生き残った少年の物語を……。
これが、第2の連続大量殺人のはじまりだったのだ……。


神谷将人(26)【浅香航大】刑事,水城洋司(48)【皆川猿時】刑事
榎本総一(14)【荒木飛羽】402号室
次は……
ともかく毎話毎話(最終回以外は)予想の斜め上を超えて展開し、半年間、ドキドキワクワクさせてくれた。この最終回の感じが伝わった今となっては、考察合戦を含む楽しさを、いまから追いかけるのは難しいだろう。リアルタイム視聴してきたわれわれ(われわれと言わせてくれ)の勝利だ。
「あなたの番です」出演者、制作陣のみなさん、おもしろいドラマをありがとうございました。次は、騙されんぞ。
米光一成
ゲーム作家、デジタルハリウッド大学教授。代表作「ぷよぷよ」「はぁって言うゲーム」「はっきよいゲーム」等Twitter
たけだあや
イラスト、粘土。京都府出身。