「テレフォン人生相談」(ニッポン放送・月〜金曜11時〜 配信)先週のハイライト。。今回ピックアップしたのは9月20日(金)放送の今井通子パーソナリティー回。人生相談の定番のひとつ、遺産相続に関する相談だが、問題の肝はお金ではなさそうだ。

パーソナリティ:加藤諦三(評論家)、今井通子(作家・登山家)、ドリアン助川(作家・ミュージシャン)、柴田理恵(女優・タレント) イラスト/北村ヂン
兄弟が仲良くなる財産分与とは?
相談者は79歳女性。夫とは6年前に死別している。長男は56歳、次男が51歳。それぞれ既婚者。
ケンカをしているわけではないが、夫の死後、ほとんど会っていないという息子ふたり。この仲の悪さを心配し、自分が亡くなった後、仲良くしてもらうためにはどのように財産分与をしたらいいのかという相談。
相談者が考える原因は、夫の生前、長男が家を買うにあたって購入資金の半分(約1500万円)を出してあげたこと。そのことが次男の耳に入ったらしく、機嫌をそこねているようなのだ。
そんな次男は、実家にもめったに寄りつかず、欲しい物があるときだけやって来るという。
「欲しい物って何ですか?」
「お金です」
分かりやすい!
次男がやって来るたびにお金を渡し、これまで何だかんだで1000万円(!)くらいはあげている。だったら、長男への住宅購入資金の援助1500万円に嫉妬することもないと思うが……。
さらに、夫が亡くなった際にも兄弟それぞれに「少しだけ」財産分与したという。
「(遺産を)少ししかあげないから、まだ少しはあるので、それをね、どのようにしといたらいいかっていう。もめたら困るなと思っているんです」
「遺産はおいくらいぐらいですか?」
「結構あります、うふふ。まあ6000万円から持っています」
兄弟に分与してもなお、母親の手元に6000万円も残っているという、裕福なご家庭。しかし、お金があったらあったでもめごとのタネになるもの。
相談者が通院したり、入院したりする際には長男が面倒を看ているため。長男は、まったく顔を出さない次男には「あまり(遺産を)やらなくてもいいんじゃないか」と言っているのだ。
長男の家庭は、生活も安定しており、金銭的にも不自由していないようだが……。
相談者の本音は
この日のアドバイザーは弁護士の大迫恵美子。のっけから、兄弟ふたりの関係性は、遺産では解決しないとぶった切る。
「遺産をどう分けるかによって、もちろん兄弟仲が悪くなることはあるんですけど、仲良くなるってことがあるんだろうかっていうのは……」
どんなに上手く分配したとしても、いま現在、仲が悪いふたりが仲直りすることはないだろう。

兄弟ふたりの関係性は、遺産では解決しないとぶった切る弁護士の大迫 イラスト/北村ヂン
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