弱い者に大きな舞台は用意されない。



剣道部に入って埋めることのできない経験、才能、体格の差を感じた私は、自らの居場所を「便利屋」「娯楽屋」に見だしました。掃除、洗濯、荷物持ち……から始まって、終いには同級生への愛の告白という悪趣味極まりない娯楽まで。
自分自身の力ではついに成し遂げることのできなかった「勝つ」ということに、10年以上たった今も強い執着を持ち、自分に甘く、やたらと勝ちたがりの現在を省みて、少し複雑な心境になってしまいます。
あの頃の経験がある種の呪いのように、その後の生き方を決めたのか。そもそもそういう人間だったのか。今のところの真実は「試合前のあの高揚感は、確かに存在した」ということだけ。
次回は「体育会系社会の中に居場所を見だした自分の夢と、同期の夢が徐々に重なる不思議」についてお送りしたいと思います。
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ライター:下村山知也

Webで漫画描いたりしている人。桃が好き。