これから徐々に寒さが増し、都心部でもささやかな雪が降るかもしれないシーズンに突入していきますが、その前に知ってきたい「雪の結晶をスマホで撮影する方法」が話題になっています



 雲研究者で気象庁気象研究所研究官の荒木健太郎(@arakencloud)さんが、実際に撮った雪結晶の写真とともにツイートしています。「こんなに奇麗に!?」と驚くくらいですが、100円ショップの「スマホ用マクロレンズ」で接写すれば撮れちゃうのだとか。そんなお手軽だとは知らなかった……。


雪結晶 スマホ 撮影 100均 マクロレンズ 写真 荒木健太郎 やり方 コツ
雪結晶 スマホ 撮影 100均 マクロレンズ 写真 荒木健太郎 やり方 コツ

めちゃめちゃきれい!


雪結晶 スマホ 撮影 100均 マクロレンズ 写真 荒木健太郎 やり方 コツ
雪結晶 スマホ 撮影 100均 マクロレンズ 写真 荒木健太郎 やり方 コツ

スマホで撮れちゃうとかすごい時代だ……


 そのほか公開画像のようにうまく撮るにはコツがあり、以下の通り。

  • 背景は濃い色の生地、あらかじめ外で冷やす(雪結晶が融けにくくなる)
  • スマホカメラ最大ズームで接写
  • ピントが合う距離はレンズなし約10cm、あり数cm
  • 上下に動かしてピント合わせ
  • シャッター時の手ブレでぼやけるため連写で

 また撮影時は、スマホが濡れて故障しないように気をつけつつ、自身の寒さ対策もしっかり行いましょう。ちなみに分類した場合、雪結晶・氷晶・固体降水を全部あわせると121種類あるそうで、その「分類一覧」も公開しています。


雪結晶 スマホ 撮影 100均 マクロレンズ 写真 荒木健太郎 やり方 コツ

雪結晶・氷晶・固体降水の分類一覧(イラスト版)


雪結晶 スマホ 撮影 100均 マクロレンズ 写真 荒木健太郎 やり方 コツ

大きく分けると(緑の枠)8種類あるようです


雪結晶 スマホ 撮影 100均 マクロレンズ 写真 荒木健太郎 やり方 コツ

雪結晶・氷晶・固体降水の分類一覧(画像版)


雪結晶 スマホ 撮影 100均 マクロレンズ 写真 荒木健太郎 やり方 コツ

撮影した結晶と見比べてみると面白そうです


 さらに同様の方法で「霜の結晶」を撮影可能です。以前に荒木さんは「晴れて風が弱く冷え込んだ冬の朝は、足元の輝きをご覧下さい」と霜結晶を撮影した写真を公開。ハッシュタグ「#霜活」ではユーザーからの投稿も寄せられており、想像以上に美しい結晶がみられます。


昨年12月のツイート


雪結晶 スマホ 撮影 100均 マクロレンズ 写真 荒木健太郎 やり方 コツ
雪結晶 スマホ 撮影 100均 マクロレンズ 写真 荒木健太郎 やり方 コツ

霜の結晶もまた違う美しさがあります


 そして関東甲信地方のかたは、もし雪が降って結晶が撮影できたら「#関東雪結晶」プロジェクトに協力しましょう。同じものは二つとないと言われる雪を読み解き、「予測の難しい首都圏の降雪現象」を実態解明するための研究に活用されます。同ハッシュタグ、撮影時間、大まかな場所を添えて、雪結晶をTwitterに投稿すれば完了です。

 プロジェクトの詳しい内容は特設ページにまとめられています。また、より気象研究に参加・協力したいかたは、空の写真を共有する気象アプリ「空ウォッチ by 3D雨雲ウォッチ」もチェックしてみるといいでしょう。


雪結晶 スマホ 撮影 100均 マクロレンズ 写真 荒木健太郎 やり方 コツ

プロジェクトページにさまざまな情報が掲載されています


雪結晶 スマホ 撮影 100均 マクロレンズ 写真 荒木健太郎 やり方 コツ
雪結晶 スマホ 撮影 100均 マクロレンズ 写真 荒木健太郎 やり方 コツ

「綺麗ではない形の雪結晶」「近づいた写真・遠目からの写真」も研究には重要です


雪結晶 スマホ 撮影 100均 マクロレンズ 写真 荒木健太郎 やり方 コツ

結晶の形は大気の気象状態によって変わります


雪結晶 スマホ 撮影 100均 マクロレンズ 写真 荒木健太郎 やり方 コツ

雪の観測が少ない首都圏は「降雪現象の実態についての理解が十分には進んでいません」とのこと





画像提供:荒木健太郎(@arakencloud)さん