2019年12月13日、JRグループ各社より2020年3月14日のダイヤ改正の詳細を発表しました。

高輪ゲートウェイ駅の開業(関連記事)や、東海道新幹線700系の引退(関連記事)だけでなく、ここでは鉄道ファンが見落とせない車両に関連するトピックを取り上げます。
JR北海道

新千歳空港を発着する快速「エアポート」は大規模な変更が行われます。日中時間帯の増発、朝と夜間に「特別快速」の新設が行われます。夜間に1本運転されていた札沼線の石狩当別行きエアポートは廃止となります(早朝の石狩当別発新千歳空港行きは存続)。
「山線」の愛称で知られる函館本線の小樽〜長万部間では新型電気気動車「H100形」が登場し、キハ40形とキハ150形をすべて置き換えます。「ニセコライナー」に充当されるキハ201系は引き続き存続します。
特急列車愛称名の「スーパー」がすべて外されます。ヘッドマークや切符からも表示が消えるため、こちらにも要注意です。
JR東日本

乗車にも撮影にも、伊豆エリアから目が離せません。東京や新宿から伊豆急下田を結ぶサフィール踊り子が登場します。一方で、スーパービュー踊り子が運転を終了し、「踊り子」用の185系が一部の列車でE257系に置き換えられます。
E261系は試運転を実施中
他の地域でも新型車両の投入が相次ぎます。只見線の会津若松から会津川口ではキハE120が、米坂線と磐越西線ではGV-E400がそれぞれ運転を開始します。
磐越西線では郡山〜会津若松間に指定席を連結した快速列車「あいづ」が登場します。ダイヤ改正前の2020年2月下旬から3月13日までは無料期間を設定され、短期間ながら乗り得列車となりそうです。

首都圏の中央線では運行体制が変更となります。早朝夜間帯に運行していた東京発着の各駅停車が廃止となり、東京〜高尾間で終日快速運転を行います。あわせて、早朝夜間帯は御茶ノ水駅で折り返していた総武線各駅停車も三鷹方面への直通運転を終日実施します。
この他、1日1本だけ運行していた千葉発南小谷行き「あずさ」が千葉発松本行きに変更となります。首都圏では珍しい長距離昼行特急として鉄道ファンに知られた存在でした。運行距離が短くなります。


【訂正 2019年12月16日10時】 初出時、千葉発あずさの記述に誤りがありました。お詫びして訂正いたします
JR東海
東海道新幹線が進化します。N700Aタイプへの車両統一が完了し、全列車の最高速度が285キロに上がり、全ての「のぞみ」が東京〜新大阪間の所要時間が2時間30分以内になります。さらに一部時間帯では「のぞみ12本ダイヤ」がスタートします。
JR西日本
京都〜関西空港間の特急「はるか」に新型車両271系が登場します。これにより全ての列車が9両編成に増強されます。従来の281系と異なり、271系には全席にコンセントが設置されているため、人気が集中するかもしれません。
きのくに線には227系が投入され、113系を置き換えます。また広島地区では快速「シティライナー」が運転を再開します。


JR九州
長崎地区でハイブリッド車の「YC1系」が登場。大村線を中心に運行を開始します。
JR貨物
JR貨物は、機関車を13両増備します。内訳は貨物列車の牽引に使用されるEF210形電気機関車が3両、貨物駅での貨車の入換に使用されるHD300形ハイブリッド機関車、牽引と入換の両方に使用されるDD200形が8両です。
例年になく車両に関連する動きの激しい2020年3月のダイヤ改正。新しいものも引退するものも確実におさえていきたいですね。
【訂正 2019年12月16日10時】 初出時、JR貨物の社名に誤記がありました。お詫びして訂正いたします


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