ディー・エヌ・エー(DeNA)が2月5日発表した2020年3月期第3四半期(2019年4月〜12月)決算(国際会計基準)は、最終的なもうけを示す純損益が501億円の赤字になりました。前年同期は80億円の黒字でした。

ゲーム事業で実績が前期を下回って推移していることなどから、のれんやソフトウェアなどゲーム事業にかかわる資産の減損損失として約480億円の計上を迫られたことが要因です。業績の落ち込みに伴い、回収の可能性が低くなった繰延税金資産の一部を取り崩した結果、多額の最終赤字に転落しました。
ただ、DeNAは「減損損失は一時的なものであり、キャッシュアウトは伴わないため、財務基盤への影響はない」と説明しています。
売上収益は3.7%減の911億円。本業のもうけを示す営業損益は441億円の赤字(前年同期は85億円の黒字)に転落しました。
通期の業績予想は「合理的な数値の算出が困難」として開示していませんが、通期で営業赤字に転落する見通しだとしています。
巨額の赤字転落を受け、南場智子代表取締役会長、守安功代表取締役社長兼CEOは役員報酬の50%を3カ月間返上するとのことです。

ゲーム事業は減収減益
横浜ベイスターズなどで知られるスポーツ事業は好調な一方、本業のゲーム事業は売上収益が3.8%減の601億円、セグメント利益は32.6%減の89億円と、減収の上に大幅な減益となっています。
同社はゲーム事業について、
新たにリリースしたタイトルが貢献を始めたものの、既存タイトルを中心とした事業運営となり、ユーザ消費額は前年同期比で減少し、前年同期比で減収減益となりました。
──と説明しています。今後、ゲーム事業の収益基盤の再強化に取り組む方針です。



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