幼児誌にして話題の付録を連発する『幼稚園』(小学館)。2020年6月号はあの“ひふみん”こと加藤一二三九段監修の「ひふみんしょうぎ」が6×6マスのミニ盤で楽しめるほか、オセロと囲碁も加えて日本3大ボードゲームが全部楽しめると話題です。
加藤一二三九段がつくったやさしい将棋


「ひふみんしょうぎ」は基本的に普通の将棋と一緒ですが、まず6×6マスであることに従って「角」と「香」と「金」がありません。
さらに「成」となって裏返して強い駒になれるのは、敵陣のタテ2マス以内となっています。

芸が細かいのは駒です。進める方向に矢印が描かれているので、駒の動かし方を覚えなくても、プレーできます。そのうち、駒の動かし方も覚えられそう。
さらに「パワー」という駒の強さを数値化した記述も。将棋では駒を交換する手順がよくありますが、「駒得」ができたかどうかの形勢判断も身につきそうです。

思わぬ落とし穴(?)があるメイキング
いつもこのコラボふろくシリーズの部品は、ほとんど紙で作られていますが、今回は全てが「紙」です。テープだけは別で必要ですが、それさえあれば作ることができます。
基本的には将棋盤と駒台を作ればいいので、シリーズのなかでも一番かんたんと言えるでしょう。

ただし唯一の難所は「なか」を「ほんたい」に取り付けるところ。うまくツメがハマらず、恥ずかしながら15分も時間を使ってしまいました。
あとは流れるように作れますし、駒をパキッと外していくのも気持ちいい。

雰囲気のある将棋盤が完成
35分ほどかかって完成。木製の将棋盤さながらの、立派な姿が眼前に現れます。


実際に買うと少し値が張りそうな、板厚のある将棋盤。真ん中の折り目を頂点にやや傾斜しているのが玉にきずですが、十分雰囲気は楽しめます。盤の横に駒が仕舞えるのも、実用面でポイントが高いところ。


さらに日本オセロ連盟公認「6×6ミニオセロ」と日本棋院公認「7×7ミニいご」も付いています。サクサクと勝負が決まる、初心者に安心の仕様です。


ちなみに囲碁のルールはなかなか難しいのも有名です。しかし巻末の説明書では最多の4ページを使って説明されており、大人が読んでもなかなかわかりやすい入門ガイドとして機能します。もちろん将棋とオセロのルールも掲載。
自粛生活中の子どもの情操教育になかなか使えそうで、大人もそれにかこつけて遊べそうなセットです。

なおこれまでのシリーズ付録と同様、動画で組み立て例が見られます。説明書の意味をはかりかねる所があったら、手っ取り早く映像で理解しましょう。
印象的な作品を次々と生み出し続ける幼稚園。7月号の付録は、オタフクソースコラボの「おこのみやきひっくりかえしゲーム」が登場予定です。

(辰井裕紀)
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